牛にエレクトーンで、牛乳生産量アップ
【大紀元日本8月15日】中国に「対牛弾琴」(牛に向かって琴を弾く)ということわざがある。これは、無駄なこと、意味のないことのたとえで、日本でいう「馬の耳に念仏」や「猫に小判」といったことわざに相当するのだが、中国河南省のある酪農農家では、「牛に向かってエレクトーンを弾く」ことで、牛の食欲を刺激し牛乳の生産量増加を図っている。
鄭州大河報の報道によると、偃師市のある酪農農家では、毎朝一人の少女に農場に来てもらい、牛のために2時間エレクトーンの演奏をしてもらっているという。ある時食欲の無くなった牛に少女のエレクトーンを聞かせたところ、牛はエレクトーンをじっと見つめて音楽を聴き、餌を食べ始めて元気になったことがきっかけだという。
少女が演奏を止めると、牛も食事を止め、10分後、演奏を再開すると牛もまた食事を始めるのだそうだ。
牧場主の郭志欣さんの話では、4年前牛に音楽を聞かせたところ、牛の一日に出す乳の量が1リットル増えていた。2003年、一頭の乳牛から採れる乳の量は1日16リットルだったのが、今では23リットルも採れるようになったとのこと。それ以外にも餌や飼育方法の改善もしている。
河南農業大学牧医工程学院教授・李明氏は、牛は音楽鑑賞が出来るわけではないが、のどかな音楽を聴くと内分泌物が増加し食欲が増進され、結果たくさんの乳を出すようになるのだという。
海外では早くからこれに関する研究が進められており、音楽を聴いた牛は一日に出す乳の量が5~10%増加することが証明されている。しかし、あまりテンポの速い曲になると、牛たちはかえって不安になり、逆効果になってしまうという。
(香港中央社記者・蘆健輝)
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