香港の法輪功、暴徒の襲撃に遭う
【大紀元日本5月29日】5月24日、香港九龍地区の尖沙咀天星埠頭で、香港の法輪功学習者が設けた展示コーナーが2人の暴徒に襲撃された。香港が中国当局に帰還されて10周年を7月に迎える節目の本年、中国当局による香港の法輪功学習者への騒乱や妨害が激化している。複数の香港人法輪功学習者が中国を訪れる際、中国公安当局に逮捕され、懲役刑を科せられたケースもある。
香港の法輪功学習者らは、中国大陸からの観光客に中国国内での法輪功への集団迫害の真相を伝えるため、大陸で禁止され迫害されている法輪功が、台湾を含め世界80以上の国に普及していることなどを紹介する展示を市内の数カ所に設けている。
5月24日午後1時45分頃、20代の若い男2人が尖沙咀天星埠頭の展示会場に現れ、1人は法輪功の紹介ビデオを上映していた液晶モニターを地面に落として破壊し、もう1人はテーブルに置かれた観光客に配布する資料に大量の赤いペンキをかけた。その後、2人はすばやく付近のタクシー乗り場に逃げ込み、タクシーで逃走した。現場で一部終始を目撃した法輪功学習者の証言によると、約1分間ほどの出来事で、2人は中国人風で、彼らの動きから分析すると、明らかに事前に計画されたものであり、中国当局のスパイの仕業との疑いが濃厚だという。地元警察は、通報を受け、現場に駆けつけ、関連の物的証拠を採取、目撃証言から器物損壊の疑いで立件し捜査を始めたが、犯人はまだ見つかっていない。
また、関係者によると、この一年間で、香港の法輪功学習者4人とその家族1人が、中国国内で公安当局に勾留され、懲役刑を科せられた者もいるという。中国国内の公安当局関係者は、国内に入る香港の法輪功学習者を発見次第逮捕すると明言しており、当局は、香港での関連抗議活動に参加する人をすべてビデオ録画し、詳細な個人情報を把握しているという。
香港立法会の議員・梁国雄氏は、中国当局に逮捕された香港の法輪功学習者の救援を呼びかける集会で、「中国当局による一連の取り締まりは、非常に卑怯だ」と非難し、香港の弁護士協会に対し、国内で監禁されている香港人法輪功学習者や、国内の法輪功学習者に法的弁護を提供したため、迫害を受けている国内の弁護士に、法的支援の手をさしのべるよう呼びかけた。
また、カナダ元国会議員、外務省アジア大洋州局の元局長デービット・キルガー(David Kilgour)氏は、香港特別行政区のトップ、曾蔭権・長官に書簡を送り、香港政府が中国当局に働きかけ、不当逮捕されている香港人法輪功学習者の釈放を要求するよう求めた。