【漫画(MANG)往来】オンリーワン『諸星大二郎』②

【大紀元日本3月16日】

第一話 黒い探究者

『妖怪ハンター』の連載は1974年、週刊少年ジャンプで始まった。単行本初版が1978年である。単行本の扉を開けると物語の主人公・稗田礼二郎が、旅烏のスーツケースを右手に持ち、ズボンのポケットに左手を少し突っ込んで、真っ直ぐに立っている。第一話・黒い探究者の扉絵に凛々しく描かれた。

センター分けの漆黒の長い髪が後ろに微かになびき、眼光は何かを見据えて鋭く真正面に放たれている。黒いネクタイを初めての少年がそうするように礼儀正しく締め、清潔な真っ黒いスーツ姿をキメ込んで、全身黒ずくめの出で立ちで登場する。足元も黒い革靴でまとめられた。郷に入れば、郷に従って妖怪世界にアプローチしなければ、身の安全は保障しがたい。妖怪が実在すると確信するからこそ着想した、メディウム(異世界同士を媒介するもの)のスーツなのである。妖怪界のフィールド調査をライフワークと決断した、出生不明の窺い知れない異色の主人公の誕生だった。

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