高智晟弁護士拘束事件:救援活動中の甥も、中国当局に強制連行

【大紀元日本9月3日】中国の人権弁護士・高智晟氏が中共当局に逮捕されてから、世界各国の政府や政界要人を含み、中国国内の民間団体や個人が中共の横暴を非難し、救援活動を進めている。高氏を救援するために、弁護委託書に高氏の妻・耿和さんの署名が必要だが、当局に軟禁されているため、弁護委託書を届けることが難しく危険を伴う現状である。高智晟氏の・高歓龍君(16歳)は1日、弁護委託書を耿和さんへ届ける直前に当局に連行されたという。関係筋によると、当局は高氏に対する救援を全て遮断しようとしているという。

ラジオ自由アジア(RFA)によると、高弁護士に対して法的援助をするために、これまで軟禁されている耿和さんに弁護委託書を届けることを試みたが、警察側の阻止に遭い、失敗している。高弁護士の甥・高歓龍君は9月1日に、兄と共に再度届けることを予定したという。

高歓龍の兄・高顕君は記者に対して、「1日の午後3時ころに、弟は市場の野菜売り場から国内安全保衛局(国保)に連行された。自分は野菜を売っていたため、その原因は分からなかった。弟は今どこにいるのかも分からない」と語った。

同様に自宅に軟禁されている人権活動家・胡佳氏は、これまでに、我々が電話で相談して決めたことは、全て実行される前に、警察に干渉され、阻止された。これまでの経験から、高兄弟は、高弁護士を救援するために電話で決めた内容やショートメールも国家安全保衛局(諜報機関に相当するもの)に検閲されていたのであろうとみている。

中共当局は高弁護士の親族の監視を強化したほかに、国内安全保衛局も救援する人権活動家たちの自由を制御した。高弁護士がかつて発起した全国ハンスト・リレーに参加した銭麗麗弁護士も実家・山東省へ強制送還された。銭氏は、「自分が送還された理由は明確である。すなわち、当局にとって、高弁護士と関連しているすべての不安要素を取り除くことである。今回の一連の行動はすべて公安部に属する国家安全保衛局が指揮を取っている」と指摘した。

高弁護士は当時、危篤状態に陥った姉婿の見舞いに山東省を訪れた際、当局に連行された。胡佳氏によると、姉婿は9月1日午前8時40分に逝去した。夫の病状の悪化を懸念した姉は、高弁護士と仲が非常によい夫に同弁護士が連行されたことを告げられなかったという。

高弁護士は8月15に秘密裏に連行されてから、消息が途絶えたままである。

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