国際政治要人たちの退官後の生活

【大紀元日本8月21日】人間の意志に関係なく、時は無情に世の万事を変えていく。知らない人がないほどの有名人であっても、時が過ぎれば、徐々に人々の記憶から消えていく。これが名の虚しさというものであろう。かつて国際政治の舞台で華々しく活躍していた有名人たちは、今どう過ごしているだろうか。

借金のために苦労していたクリントン

在任中に不倫スキャンダルで一躍有名になった アメリカ第42代大統領のクリントン氏は、裁判費用などで、十数億円の借金を背負った。ホワイトハウスから去ったあと、クリントン氏は、講演の才能を生かして、しばらく世界中を飛び回って講演をしていた。2002年だけで、世界で61回もの講演会を行い、十億円以上の講演料を稼いだ。有名だったおかげで、退官して4年後、やっとすべての債務返済を済ませた。その後、2004年にスキャンダルの経緯を含む回顧録『マイライフ』を出版して、十億円もの印税収入を得て、やっと経済的余裕ができたところで、心労のせいか、病気で倒れて心臓冠状動脈のバイパス手術を受けた。病気から回復したあと、妻ヒラリー・クリントン上院議員の2008年の大統領選挙出馬を支えるために苦労しているという。それ以外に、クリントン氏は、自分の名前を命名した基金会を創立して、エイズの予防と治療や人種、民族、宗教の調和のために尽力している。

家庭事情に悩むサッチャー夫人

政界の「鉄の女」として有名であったサッチャー夫人は、11年間イギリスの政治を牛耳っていた。政界から去ったあとは、家庭の事情に悩んでいるという。2003年夫に先立たれた彼女は、かなり弱気になり、孤独になって、過去の「鉄の女」の面影はすっかり見られなくなった。彼女は心を休ませる方法を知らず、友人との付き合いもあまりなく、77歳の誕生日に4枚のお祝いカードしかもらえなかった。さらに息子さんのマーク・サッチャー氏が、赤道ギニアのクーデター未遂事件に関与したことによって、南アフリカで逮捕されたことは、一層サッチャー夫人に大きな打撃を与えた。

自由な生活を享受しているエリツィン

旧ソ連の共産政治体制に終止符を打った前ロシア大統領・エリツィン氏は、今どう暮らしているだろうか。人々の記憶から、エリツィン氏の名前は大分薄れたが、どうも彼は、かなり楽しい日々を過ごしているらしい。公職を離れて6年になった今、彼は少し老いたが、まだ元気そうに、頻繁に世界各地を訪れて観光したり、友人を訪ねたり、各種の社会活動に参加している。今年2月1日、エリツィン氏は75歳の誕生日を迎えたが、誕生日の祝賀会には、米国の前大統領のクリントン氏とドイツの前首相のコール氏が訪れて、盛大なお祝いを受けた。これは、共産体制下では考えられないことだろう。彼は、やはり共産体制を解体して良かったと思っているのではないだろうか。

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