日米、「テポドン2号」発射中止を要求、経済制裁、安保理開催も

【大紀元日本6月19日】北朝鮮が長距離弾道ミサイル「テポトン2号」の発射準備を進めていると見られる問題で、日朝間の緊張が高まった。米国務省のマコーマック報道官は、北朝鮮の「挑発行動」を非難した。

マコーマック報道官は、今回のミサイル発射問題について、北朝鮮は昨年9月の6カ国会議の共同声明に違反し、北朝鮮に対して自制するよう強く求めた。今回の発言はこれまで、米高官が北朝鮮のミサイル発射問題に対して、もっとも厳しい非難。

多国政府の情報によると、北朝鮮はすでに長距離弾頭ミサイル「テドポン2号」を発射台に搭載し、発射準備を進めているとし、近日中、液体燃料の注入を開始するとみられる。

情報筋によると、射程は約3500から6000kmあり、米アラスカ州または西海岸まで届くミサイル「テドポン2号」が、米国に向け場合でも、北日本上空を通過する可能性があることから、日本政府はすでに、海上自衛隊からイージス艦「ちょうかい」を日本海秋田海域付近へ出動させ、もう1隻は太平洋側の三陸海域へ派遣し厳戒態勢を取っている。

一方、米側も電子偵察機「RC135S」および核実験における気象観測機「WC135W」を使用し、沖縄の嘉手納基地にて飛行監視を継続しているという。また、長崎県佐世保基地のミサイル観測艦「かんさつじま」も警戒を強化したという。

麻生外相は17日夜、シーファー駐日米大使と会談を行い、日米は、北朝鮮のミサイル発射を中止するよう働きかけに意見が一致した。シーファー米大使は「北朝鮮の同挑発的行為を即時に止めることを望む。しかし、北朝鮮が恣意的にミサイルを発射した場合、すべてのオプションがテーブルに載っているのだ。米国は日本と同意見で、あらゆる選択にて制裁を行うこともありうる」と北朝鮮を強く非難した。

また、シーファー大使は、北朝鮮に対して、挑発的行為を止め、6カ国協議へ復帰するよう呼びかけた。これに対して、麻生外相は、「北京当局を通じて北朝鮮に警告した」と語った。

また、麻生外相が18日、テレビ局の出演で、北朝鮮のミサイル発射問題について、「法的措置の整備は終わっている。それを発動するようなことが出てくる」と述べ、さらに、北朝鮮が実際にミサイルを発射した場合、「日本として直ちに安保理の開催を要求する」と述べた。政府は、船舶入港、経済および安保理などあらゆる対策を講じ、方針を打ち出している。

一方、韓国国会議員によると、韓国訪問中の北朝鮮高官は、平壌当局がミサイルを実験発射することは「まったく根拠がない」と同件を否定したという。

関連記事
人気オンラインゲーム「アクシー・インフィニティ」ソフトウェアに対するハッカー攻撃で6.15億米ドル(約780億 […]
[東京 24日 ロイター] – 海上保安庁は、防衛省の情報として、24日午後に北朝鮮から発射された […]
[ジュネーブ 21日 ロイター] - 国連のトマス・オヘア・キンタナ北朝鮮人権状況特別報告者は21日、北朝鮮に対し、政治犯収容施設で劣悪な環境に置かれた多数の人々を解放するよう呼び掛けると同時に、国際社会に核問題とともにこの問題を取り上げるよう促した。 キンタナ氏は、2014年の国連調査で最大12万人が収容施設で拘束されていることが判明したとし、その後も施設に関する報告を受け続けていると述べた。
[東京 11日 ロイター] - 松野博一官房長官は11日の閣議後会見で、北朝鮮による一連の軍事的な行動について、日本や国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できないと述べた。 防衛省は11日、北朝鮮が2月27日と3月5日に発射したミサイルを米政府と連携して分析したところ、いずれも大陸間弾道ミサイル(ICBM)級だったことが分かったと発表した。当該ミサイルの最大射程での発射試験を行う前に
[ソウル 4日 ロイター] - 米国の北朝鮮研究サイト「38ノース」は4日、商業衛星写真を基に、北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)核施設の活動が活発化しているとの見方を示した。 核分裂性物質の生産が行われているほか、施設拡大に向けた基礎工事が進められており、近く実験用軽水炉(ELWR)の稼働が始まる可能性があるという。ただ、プルトニウム抽出のために使用済み核燃料を再処理する放射化学実験室の能力拡大に向けた