2026年8月19日、米首都ワシントンに設置された電子掲示板に表示された米国の国家債務。 Mandel Ngan/AFP via Getty Images

国の借金を気にしなくても 借金はあなたに影響する

論評

米国の国家債務がついに40兆ドルを突破した。当初の予想より数か月も早い。しかし、多くの米国人にとって、このニュースは衝撃というより、もはや聞き慣れた話として受け止められている。それは残念なことである。国家債務は人々が考えている以上に重大な問題であり、すでに現在の生活費高騰を助長する一因となっているからだ。この問題を無視すれば、状況はさらに悪化するだろう。

6か月前、米議会予算局(CBO)は、今年度の連邦政府の債務残高が約39兆4000億ドルに達すると予測していた。しかし、夏が終わる前にその水準を突破し、議会が昨年設定した41兆1000億ドルの債務上限も、不気味なほど目前に迫っている。

▶ 続きを読む
関連記事
気候訴訟を起こす牧場主らに対し、現代文明と農業を支える石油の恩恵を自覚すべきだと説く論考。人間を地球の害悪とみなす風潮や過度な脱炭素論に異を唱え、環境再生の主体としての農と人の役割を問い直す
ダーウィンの進化論がいかにして生命の神聖さを否定し、現代における人工妊娠中絶の容認や優生思想へとつながっていったのかを論考。唯物論的価値観が生命の尊厳を破壊してきた歴史的・倫理的背景に鋭く切り込む
組織文化の崩壊を招く真因は制度の不備ではなく指導者の行動にある。形骸化した理念や表面的な対話を排し、自らの姿勢を正す勇気を持てるか。30年の経営実績を持つ著者が問うリーダーシップの本質
政治的分断が食の世界にまで及ぶ現代アメリカ。投票先ではなく農法や土壌の再生で生産者を評価すべきだと訴え、健全な土壌のように多様性を認め合い「隣人」として手を取り合う重要性を説くオピニオン記事
ガザ地区の惨状をめぐりイスラエルに向けられる「ジェノサイド」批判の虚構を、歴史的経緯と人口動態、ハマスの戦略から米歴史学者が鋭く論破。2005年の完全撤退以降の事実から、事態の本質と深層を浮き彫りにする