2025年10月7日、北京の商業モールを歩く市民(Greg Baker/AFP via Getty Images)

中国の個人消費が3年ぶり減少 内需低迷で景気下振れ懸念

6月16日、中国共産党(中共)国家統計局は5月の経済統計を発表した。このうち、個人消費の動向を示す「社会消費品小売総額」は、前年同月比で3年ぶりに減少した。アナリストらは、中国経済の下振れが今後も続くとの見方を示している。

統計局が発表した最新データによると、5月の社会消費品小売総額は前年同月比0.6%減となり、4月の0.2%増からマイナスに転じた。市場予想の横ばいも下回った。消費動向を測る重要指標である同統計が単月で減少するのは、コロナの影響で前年同月比1.8%減となった2022年12月以来である。

経済学界の研究や中国独自に形成された統計指標よれば、「社会消費品小売総額(個人や社会団体が生活のために購入した実物商品+飲食サービスの合計)」は、経済全体の動きを反映する重要な指標である。主に社会全体のモノの消費動向を示すもので、消費財市場の総規模や地域分布、都市部・農村部の住民および各種団体による商品消費の需要規模とその変化、さらに景気動向を反映する。

▶ 続きを読む
関連記事
中共人民銀行が8月に20トン超の金を購入し、22か月連続で金準備を拡大した。香港では金保管能力を2千トン超へ拡大する計画も進む。背景に脱ドルや経済制裁への備えがあるとの分析が出ている
中共は9月1日、32年間続いた外国人への配当所得の免税措置を廃止した。外資系企業から受け取る配当には20%の個人所得税が課される。経過措置はなく、発表当日に施行
中国の自動車各社で2026年上半期の減益・赤字が相次いだ。BYDは純利益が前年同期比20.5%減。値下げ競争と需要鈍化で収益が悪化し、主要5社の損失は計約2810億円に上った
中国の航空大手6社が上半期に計123億4000万元の純損失を計上した。燃料価格の高騰に加え、旅客需要や航空券価格も低迷。夏の繁忙期には2022年以来初の旅客数減少が予測されている
中国経済の減速が深刻化している。不動産市場の急落や消費低迷、デフレ圧力が強まるなか、債務残高は対GDP比で300%を突破。従来の投資主導策が限界を迎えるなか、当局が活路を託す先端技術・AI戦略の行方を追う