2019年3月5日、中国の通信機器大手「ファーウェイ(華為)」が欧州連合(EU)本部にサイバーセキュリティセンターを設置し、信頼回復を図った。しかし、EU当局者らはこれに特段の反応を示さず、ファーウェイが欧州で事業を展開するにはEUの規定を順守しなければならないと強調した。(Emmanuel Dunand/AFP)

【分析】安価な5Gの代償 中共技術依存が招く「デジタル属国化」

近年、米欧諸国では、中国共産党(中共)に関連する技術安全保障上のリスクについて、バックドア、スパイ活動、データ漏洩などの観点から議論が続いている。しかし、その一方で見過ごされがちなのが、中共の影響を受けている企業と通信インフラの契約を結ぶと、知らないうちに自国の通信やデータが中共に依存する状態になり、技術面で中国の支配下に組み込まれてしまう危険だ。

「新経済戦略東部センター」のアナトリー・モトキン会長は、ワシントン・ポストの最新分析記事の中で、冷戦期の「鉄のカーテン」になぞらえ、この現象を「シリコン・カーテン」と呼んでいる。

モトキン氏によれば、「シリコン・カーテン」は「鉄のカーテン」と異なり、明確な地理的境界を持たない。その境界は、調達や契約に関する意思決定によって形成する。すなわち、国家の5G通信網の構築、政府データのホスティング、デジタル基盤整備のための資金調達などにおいて、どの供給業者を選ぶかによって分断が生じる構造だという。

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