2025年6月24日、ホルムズ海峡を望むオマーン北部ムサンダム半島ハサブ沖に停泊するダウ船(GIUSEPPE CACACE/AFP via Getty Images)

米軍が不審船を拿捕 中共の対イラン供給関与に関心

米軍による海上での阻止行動が相次いでいる。トランプ大統領は、拿捕された船に「中国からの贈り物」が積まれていたと述べ、中国共産党(中共)がイランへの軍事補給に関与している可能性に関心が集まっている。

停戦合意の期限が近づく中、トランプ氏は4月21日に放送されたCNBCのインタビューで、米軍が不審な船舶を拿捕し、その船には「あまり芳しくないもの」が積まれていたと語った。さらに、それは中共がイランに提供した物資だと述べたが、具体的な船名には触れなかった。

最近では、二つの拿捕事案が注目されている。一つは、イランの貨物船「トゥスカ」号がオマーン湾で停船命令に従わず、拿捕されたケース。もう一つは、約190万バレルの原油を積み、中国へ向かう予定だったタンカー「ティファニー」号が、インド太平洋海域で拿捕されたケースだ。国防総省は、このうちの1隻は「国籍不明の制裁対象船」だとしている。

アメリカは、問題の本質は制裁に違反する輸送そのものだけでなく、その背後に存在するサプライチェーンにあると強調している。ヘイリー元国連大使は、これらの船がミサイル関連物資を積んでいた可能性があると指摘した。衛星画像からは、「トゥスカ」号が珠海の高欄港に寄港していたことも確認している。同港は中国とイランを結ぶ要注意の貿易拠点の一つとみている。

同時に、アメリカは中共とロシアによるイラン向けの軍事輸送についても追跡を続けている。その対象には防空システム、ドローン、ミサイル技術などが含まれる。これは、海上での拿捕は表に現れた一部にすぎず、真の焦点は、見えにくい形で分散して動く軍民両用の供給網にあることを示唆している。

分析によると、「中国からの贈り物」として考えられるのは、主に三種類の物資だという。

軍事評論家の馬克氏は、次のように述べている。

「第一に、固体燃料ロケットの原料となる化学物質だ。次に、肩に担いで使う携帯型地対空ミサイル、あるいは中小型の防空システムで、これらはコンテナに積むことができる。もう一つの可能性は、中共がすでにイランに供与していた防空ミサイルが米軍の空爆で損傷したため、これを再び使えるようにする修理のためのレーダーなどの部品だ」

さらに同氏は、「トゥスカ」号が拿捕の際、命令に従って進路を変えるのではなく、封鎖の突破を図ったことについて、積み荷に戦略的な価値があったことを示していると指摘した。それは通常の商業輸送ではなく、イランの防空体制の維持や修復に関わるものだった可能性があるとしている。

また、馬克氏は、中共のイラン支援は、イランの軍事力低下を食い止めるための補完的な支援に近いとの見方を示している。

「中国のイラン支援には限界がある。それによってイランの軍事装備が質的に大きく向上したりアメリカに対して一気に重大な脅威となる能力を持つようになったりするわけではない。しかし少なくとも、イランが早い段階で立ち行かなくならないよう、武器や装備を補う役割は果たしている」と分析した。

さらに分析では、トランプ氏がこの時期にこうした情報を明かした背景には、協議を有利に進める狙いがあるとの見方が出ている。米中関係が、対立しながらも決定的な関係悪化は避けるという枠組みにある以上、こうした事案は直ちに衝突を激化させる火種というより、圧力をかけるための交渉材料になるとしている。

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