高市早苗首相(外務省)

高市首相 エネルギー供給網強化へ 「パワー・アジア」発足 100億ドル支援を表明

日本政府は15日、アジア地域18か国および国際機関が参加する「AZEC+オンライン首脳会合」を開催した。高市早苗首相は中東情勢の悪化で影響を受けるアジア太平洋諸国に対し、エネルギー調達などを支援するための100億ドル(約1兆6千億円)規模の金融協力を実施すると表明した。ロイター通信などが伝えた。

高市首相は同会合で、エネルギーや重要物資のサプライチェーン強靭化を目的とした新たな協力枠組み「アジア・エネルギー・資源供給力強靭化パートナーシップ(パワー・アジア)」の発足を発表し、参加各国から合意と歓迎を得た。既存の「AZEC」に経済・エネルギー強靭化の視点を加えた「AZEC 2.0」への発展にも賛同が得られた。

100億ドルの金融協力は、支援対象国の原油調達に必要な資金力や信用力の不足を補うことを目的とする。国際協力銀行(JBIC)の貸付、国際協力機構(JICA)の海外投融資・緊急円借款、日本貿易保険(NEXI)の保険提供などを通じて実施される。これにより調達可能となる原油・石油製品は最大12億バレルで、ASEANの原油輸入量の約1年分に相当する。備蓄・放出システムの構築や備蓄タンクの建設といった構造的な支援も行われる。

▶ 続きを読む
関連記事
高市総理はG7夕食会で中東情勢の安定化やホルムズ海峡の安全航行に向けた連携を各国に要請した。また、重要鉱物の「共同備蓄連携構想」を新たに提案し、北朝鮮やインド太平洋を含む国際課題への対応を主導した
資源エネルギー庁の「今後の原子力政策の方向性と行動指針」改定案を解説。将来の建て替え規模の初明示をはじめ、既設炉の最大限活用、次世代革新炉の開発、バックエンド対策など、原子力を長期活用するための包括的なロードマップに迫る
高市総理を議長とする「こども政策推進会議」は「こどもまんなか実行計画2026」を決定した。こどものウェルビーイングと少子化対策を両輪とし、深刻化する自殺対策や若者支援、企業参画を促す新たな構想など、5つの柱を示した
米エネルギー省と日本の文部科学省・経済産業省は6月4日、10億ドル規模の歴史的な戦略的協力協定を発表した。これによりトランプ大統領が推進する「ジェネシス・ミッション」の初の国際パートナーに日本が就いた。
片山財務相は財政演説で、不透明な中東情勢から国民生活を守るための「リスク最小化」を掲げ、2.5兆円の「中東情勢等対応予備費」創設を表明した