富士通と阪大 量子計算の実用化前倒し 新技術で材料開発に道
富士通と大阪大学は2026年3月25日、量子コンピュータの実用化時期を前倒しし得る新技術を発表した。創薬や新素材開発に不可欠な複雑な分子のエネルギー計算を、従来より大幅に短時間で実行可能にするもので、量子計算の応用範囲拡大につながるとみられる。
量子コンピュータは、「0」か「1」で情報を処理する従来のコンピュータと異なり、「0と1の重ね合わせ」という量子状態を利用することで、多数の計算を同時並行的に処理できる特性を持つ。このため、従来のスーパーコンピュータでは処理が困難な問題の解決手段として期待されてきた。
一方で、量子計算はエラーが発生しやすく、実用化には誤り訂正を可能にする大規模な量子ビットが必要とされてきた。一般にその規模は100万量子ビット級とされ、実現は長期的課題と位置付けられていた。富士通が目指す1万量子ビット級の装置では、本格的な誤り訂正が困難であり、複雑な化学計算への応用は難しいと見られていた。
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