【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

天然の美肌・シミ対策法:お茶、スープ、パックを一度に学ぶ

白く透明感があり、ほんのり赤みのある肌は、どの年代の女性にとっても憧れです。ここでは、簡単で安全、しかも天然の素材を使った美肌とシミ対策のためのお茶、スープ、そしてパックをご紹介します。これでより健康的な肌色を目指す事ができます。
 

美肌とシミ対策の2種類のお茶

肌を内側からケアする最も簡単な方法のひとつは、ハーブティーを飲むことです。

1. 美肌花茶

材料:白菊花10g、バラの花5輪、ナツメ数個

作り方:材料を洗ってから煮出し、お茶として飲む

バラの花は血行を促し、美容効果があります。白菊花は肺や肝臓を養う作用があります。中医学では「肺は皮膚をつかさどる」「肝は血を蓄える」とされ、肺に問題があると皮膚に現れ、また皮膚は肺によって養われます。さらに肝は血液を蓄え循環を調整する働きがあるため、肝を整えることで血流が良くなり、肌も健康的で赤みを帯びた状態になります。

薬理学の研究でも、菊花には抗酸化作用、抗炎症作用、肝臓保護作用などがあるとされています。

若い女性は仕事や生活のストレス、夜更かしや不眠によって内分泌が乱れ、新陳代謝が落ち、メラニンが排出されにくくなり、シミができやすくなります。美肌花茶を習慣的に飲むことで、シミを薄め、美容と血色改善に役立つだけでなく、月経もスムーズになります。

2. ハイビスカス茶

材料:(乾燥)ハイビスカス10g、(乾燥)サンザシ3g、甘草3片、水1000ml

作り方:材料を洗い、沸騰させた後に15分浸すと完成

ハイビスカス茶(shutterstock)

この材料にさらに烏梅を加えて煮ると「酸梅湯」になります。古代中国では夏の暑さをしのぐ飲み物として親しまれ、簡易版の烏梅汁は疫病に苦しむ人々を救うためにも用いられました。清朝時代には御膳房で改良され、乾隆帝が最も好んだダイエット兼養生の飲み物となりました。

ハイビスカス茶を飲んだ後、カップの底に残った少量の茶を手に取り、目の下や顔に塗ると美容効果も得られます。

ハイビスカスの美容効果は、アントシアニンなどのポリフェノール類によるものです。これらは抗酸化作用や抗炎症作用を持っています。ある臨床研究では、健康な成人が1日200mlのハイビスカス飲料を6か月間続けたところ、体内のポリフェノール量や抗酸化力が上がり、顔の肌のうるおいが増し、赤みも改善されたことが確認されました。
 

美白とシミ対策の2種類のスープ

お茶だけでなく、体質を整えるために優しいスープを取り入れることもできます。以下の2種類は家族みんなで飲めるスープです。

1. ナツメ入り米スープ

材料:ナツメ50g、米80g

作り方:材料を洗い、水を多めに加えて煮て、さらさらとしていながらもとろみのあるスープにする

古書には「五穀は養い」と記されており、穀物は内臓を守り、特に消化器系を養うとされています。薬方で胃を傷める可能性がある場合は、米を少し加えることが多いです。米は消化を助けるだけでなく、白い食材は中医学で「肺を養う」ともされています。

ナツメには特有の生理活性成分が含まれており、肌の健康やツヤ、若々しさを保つのに役立ちます。その主な作用は、酸化ストレスや紫外線ダメージの防御、皮膚刺激の緩和、保湿と弾力の向上、さらにコラーゲン生成を促進してシワを減らすといった抗老化効果です。

 ナツメ入り米スープ(Shutterstock)

古書では、大きくて肉厚なナツメのほうが美容効果に優れるとされていますが、手に入らない場合は一般的なナツメでも構いません。

2. 黒白キクラゲのスープ

材料:黒キクラゲ、白キクラゲを適量。好みに応じてナツメや氷砂糖を加えると甘みが増す。

作り方:黒キクラゲと白キクラゲをあらかじめ2〜4時間ほど水に浸す。きれいに洗った後、じっくり煮て、ゼラチン質が出て濃厚なとろみがつくまで煮込む。

近年、黒白キクラゲのスープは人気を集めています。特に白キクラゲに豊富に含まれる「白きくらげ多糖体」は天然の高分子化合物で、美白効果や血中脂質の調整、免疫力の向上に優れていることで知られています。
 

緑茶とハトムギの美白パック

食事だけでなく、自分で作る天然のフェイスパックも肌を明るくなめらかに整えるのに役立ちます。

材料:緑茶粉末 小さじ1、ハトムギ粉末 20g

作り方:材料を水で混ぜて均一なペースト状にし、顔に塗る。15分後に水で洗い流す。

緑茶粉末とハトムギ粉末で作ったパックには美白効果があります。緑茶を飲むときに感じる渋みには、肌を引き締め、シワを目立たなくする作用があります。

ある総合的な研究では、茶葉に豊富に含まれるカテキンなどの抗酸化物質が、皮膚の微小循環を促進し、日焼け防止にも役立つことが確認されています。また、茶に含まれるポリフェノールやタンニン(渋みの成分)は収れん作用を持ち、毛穴を引き締めて肌をよりハリのある状態に導きます。

さらに、ハトムギには抗炎症作用、瘀血を取り除く作用、シミを薄くする作用があり、ニキビ治療の処方にも使われることがあります。
 

光に敏感な食べ物を控える

最後に、美白を目指すには日常の食生活にも注意が必要です。光に敏感な食べ物を摂りすぎると、日光を浴びたときに黒ずみやシミができやすくなります。

また、忙しく緊張した生活の中でも、規則正しい生活リズムを保ち、夜更かしを避けることが、根本的に肌の問題を改善するために大切です。

(翻訳編集 華山律)

王佳宜
胡乃文
台湾台北市にある上海同徳堂の伝統中国医学医師。カリフォルニア州サニーベールのNine Star University of Health sciencesの教授であり、また、スタンフォード研究所で生命科学の研究員としての経験を持つ。20年以上の臨床経験を通じて、14万人以上の患者を治療。中医学を用いて世界で5人目の悪性黒色腫患者を治癒させたことで名を馳せる。現在、登録者数70万人を超えるYouTubeの健康番組を主宰。また、オーストラリアや北米などで開催されている健康とウェルネスに関する人気のロードショーでも知られている。