浸水が続く内モンゴルの街。(映像よりスクリーンショット)
災害のたびに露わになる統治のひずみ

中国の災害現場に善意の寄付も 何者かが横領か 市民から怒りの声

日本のニュースでも、中国各地の洪水や救助の映像が時折流れる。毎年のように繰り返される水害、懸命に被災者を救う救援隊。だが、カメラの外には、報じられない現実がある。人々の善意は届かず、信頼は静かに沈んでいる。

台風に伴う洪水被害を受けた広西(こうせい)チワン族自治区で、寄付金の一覧に「0.01元(約0.2円)」や「0.02元(約0.4円)」といった超少額の金額が並び、話題になっている。

一見、冗談のようだが、背景には人々の深い不信感がある。SNSでは「これは貧しさではなく、届かない善意への皮肉だ」「寄付しても消えるなら、0.2円で十分」といった声が出ている。

▶ 続きを読む
関連記事
中国でフードデリバリー配達員が数百人規模で抗議。警察が介入し強制排除。年末の中国に漂う不穏な空気が、現場からにじみ出ている。
今年も中国でサンタが捕まった。ツリーは並ぶのに、サンタは捕まる。そして派出所はサンタでいっぱい。OKとNGが分かれる、中国のクリスマス事情
また社会報復か。中国・福州で暴走車。当局は「操作ミス」と説明するが、減速なしの逆走に市民は納得せず。
北京を取り囲む高速トンネルで爆発。凄惨な映像が拡散する一方、1週間以上が経過しても中国公式メディアは沈黙。なぜ何も報じられないのかという怒りが広がっている。
中国で感染症が急拡大。子どもを中心に重症化や死亡が相次ぎ、ICUは満床との声も。中共当局の発表と医療現場の実感には大きな隔たりがある。