2001年12月7日、ワシントンD.C.のコンスティテューション・アベニューから見た米連邦準備制度理事会(FRB)本部。Manny Ceneta/Getty Images

トランプ大統領 FRBに立ち向かう

■評論

ドナルド・トランプ大統領は、連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・D・クック理事を解任した。事情を知る誰一人として、この一手がFRBの政策や金融の安定を根本的に揺るがすとか、何らかの意味のある影響を及ぼすなどとは考えていない。にもかかわらず、その書簡が届いてから数分のうちに、このニュースは世界中の主要メディアで一面トップを飾ったのである。

なぜこれが大きな出来事なのか。というのも、トランプ氏はFRB創設以来初めて、その理事を解任するという行為に踏み切った大統領だからである。史上初のことだ。彼は制度を試しているのだ。大統領は本当に国家の最高権限者なのか、それとも中央銀行がその上に君臨しているのか。アメリカ国内の人々だけでなく、世界中の人々がこの問いの答えに関心を持つべきである。これは、支配権を握っているのが国民なのか銀行家なのかという問題だ。

一方、クック理事は報道陣に対し、辞任するつもりはないと語っている。

▶ 続きを読む
関連記事
新華社は一等功を受けたテストパイロット楊勇の試験飛行を報道。空警600や殲15、福建艦の電磁カタパルトが抱える安全性や技術面の課題、早期警戒機開発の実態が浮かび上がった
世界一の長寿企業国・日本。創業1400年の金剛組や500年のとらやなど、300年を超える老舗には利益よりも大切な「家訓」があった。時代が変わっても揺らぐことのない東洋の道徳観「義」の精神と経営の真髄に迫る
米国防総省は調達制度を刷新し、低コスト・大量生産のドローン戦略へ転換。「ガントレット」試験により企業を実戦環境で即時選抜し、迅速配備と技術更新を実現する
ウクライナ軍のドローン主導戦術が、ロシアの大規模装甲攻勢を撃退。低コスト兵器が高価な戦車を無力化し、戦場の構造と戦術を根本から変えつつある
パナソニック創業者・松下幸之助が掲げた「水道哲学」と儒教の「仁」の思想の響き合いを描いた一文。モノづくりを通じて人々の生活を支え、社員の人格を育んだ希代の経営者の哲学と、その真意に迫る