2001年12月7日、ワシントンD.C.のコンスティテューション・アベニューから見た米連邦準備制度理事会(FRB)本部。Manny Ceneta/Getty Images

トランプ大統領 FRBに立ち向かう

■評論

ドナルド・トランプ大統領は、連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・D・クック理事を解任した。事情を知る誰一人として、この一手がFRBの政策や金融の安定を根本的に揺るがすとか、何らかの意味のある影響を及ぼすなどとは考えていない。にもかかわらず、その書簡が届いてから数分のうちに、このニュースは世界中の主要メディアで一面トップを飾ったのである。

なぜこれが大きな出来事なのか。というのも、トランプ氏はFRB創設以来初めて、その理事を解任するという行為に踏み切った大統領だからである。史上初のことだ。彼は制度を試しているのだ。大統領は本当に国家の最高権限者なのか、それとも中央銀行がその上に君臨しているのか。アメリカ国内の人々だけでなく、世界中の人々がこの問いの答えに関心を持つべきである。これは、支配権を握っているのが国民なのか銀行家なのかという問題だ。

一方、クック理事は報道陣に対し、辞任するつもりはないと語っている。

▶ 続きを読む
関連記事
比中仲裁判断から10年。日本や同志国が「法の支配」を訴える裏で、赤龍・中国共産党は国際法を嘲笑い、軍事化を強行している。法律を「支配の道具」と見なす彼らの本性と、人類壊滅を狙う驚愕の陰謀を暴く
米国の政治論議には、攻撃される側よりも攻撃する側について多くのことを物語る、奇妙な儀式がある。彼らはトランプ氏の知性について語るが、彼らの知性は果たしてどれほどのものなのだろうか
キューバ革命とベネズエラの激変を検証し、過激な政治変革が単なる「赤貧」ではなく、格差の可視化や「道徳の空洞化」から生まれるメカニズムを解明。混迷する現代の西側社会や日本に警鐘を鳴らす
欧州は非常に怒っている。欧州はいつも怒っている。欧州各国は米国全般、とりわけドナルド・トランプ大統領に対する激しい怒りを表明している。しかしその理由は…
日中関係の緊迫化に伴い相次ぐ邦人拘束やレアアース規制。資源依存からの脱却と経済安全保障の強化を迫られる中、ビジネスの建前を排し、自由と尊厳を守る独立国家としての「本心」に目覚め始めた日本を描く論評