中国・広州(shutterstock)

中国富裕層の悲観論が拡大 経済回復を複雑化

ウォール街のベテランはよく「スマートマネーに従え」と助言する。つまり、賢明であるか、あるいは優れた助言を受けて富を築いた富裕層の動向に従え、と勧めているのだ。

現在、中国におけるいわゆる「スマートマネー」は、自らに対して、そして北京当局に対しても、国家経済に対する楽観的な見方を失いつつあるとの明確な信号を発している。この楽観の喪失こそが、北京が進める経済再生の試みにおいて最大の障害となっているのである。

このような投資家の悲観的心理の存在を裏づける証左は、複数の情報源から考えて明白だ。例えば、中共の国家統計局が公表した最新の入手可能な資料によれば、5月の消費者信頼感指数は88にとどまった。これは、ゼロコロナ政策下のロックダウンや隔離措置によって社会全体が深刻な打撃を受けていた2022年11月の最低水準85を、かろうじて上回る程度にすぎない。

▶ 続きを読む
関連記事
友達同士なんだから、ちょっと盗み聞きしたくらい、どうってことないだろう? もし本当にそういう話だったなら、どん […]
「臓器提供による安楽死」という衝撃的な提案の背景には、移植医療のために「死の定義」を都合よく書き換えてきた歴史がある。生物学的には生きている人間からの臓器摘出という、医療倫理の暗部と欺瞞を鋭く告発する
中国の輸出急増と貿易黒字拡大を受け、米欧など世界的な反発が強まっている。関税逃れのためのサプライチェーン迂回や見せかけの脱中国化が進む中、過剰生産を世界に押し出す中国の経済モデルへの圧力が本格化している
G20で際立った各国の「対中包囲網」。安価な輸出攻勢や人民元の過小評価に対し、世界が突きつける厳しい視線と協調の課題、そしてかつてのプラザ合意の再来を模索する国際社会の動向を読み解く
孔子が説く「好学」の真意を『論語』学而篇第十四章から読み解く。学ぶことの本来の喜びとは何か。物欲や名利にとらわれず、徳を修め日々自らを正す楽しさを見出すことこそが真の学びであると伝える、深い示唆に富む解説