『ベルサイユのばら』に描かれる18世紀フランス像は、しばしば旧日本社会の現実が投影されている。作中の逸話を通じ、日本とフランスの本質的な相違と、その歴史観の歪みを考察する。(Shutterstock)
虚構が作る歴史『ベルサイユのばら』と歪められた日本人の革命イメージ

第4回:江戸がヴェルサイユを覆う――日本式封建ドラマとしての『ベルばら』

漫画『ベルサイユのばら』の映画版は、昨年(2024年)の秋に公開された。原作の漫画は池田理代子氏によって描かれたものであり、「少女漫画」あるいは「恋愛小説」と呼ばれるジャンルに属している。本記事はこの映画、そして原作漫画について論じる全5回シリーズの第4回目の記事である。

ここで、私たちのささやかな分析の中で最も興味深い点、そして多くの評論家たちが見過ごしていると思われる点に触れる。それは、日本の歴史をフランスに投影している点である。

この傾向は一方で顕著に現れ、他方で歴史的には全く誤ったものである。この点は、日本とヨーロッパ(ここではフランス)が類似した、同等の歴史を持つと信じる日本の歴史学の伝統を如実に示しているだろう。これは、日本の誇りを支え、現在の状況を安心させる方法でもあるだろう。

▶ 続きを読む
関連記事
米国はイラン戦争でミサイル備蓄の約3分の1を消耗。補充に数年を要し、日本・台湾の対中抑止に影響する可能性が指摘される
ロシア軍は戦車約1万2千両を失い、T-90Mも撃破されるなど装甲戦力が深刻に消耗。ドローンと対戦車兵器の普及により戦術は大きく変化し、戦車の役割そのものが再考を迫られている
中国による海外オンライン証券への規制強化は、香港市場の流動性を奪い、投資家の資本逃避をさらに加速させる恐れがある。インサイダーリスクや、暗号資産・大手銀行への資産避難など、広がるチャイナリスクを解説
経済・軍事・資源・技術の各分野で米国が優位に立ち、中国共産党は依然として対抗困難とする論考。人口規模や成長神話の裏にある構造的弱点を指摘する
米下院で可決された「強制臓器摘出阻止法案」を巡る、中国共産党の生体臓器収奪に関する公聴会の解説記事。法輪功やウイグル人等から臓器を強奪する非人道的な国家犯罪の実態と、米国の超党派による対抗措置を報じる