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玄関が危ない? 泥棒の心理と対策

誰もが毎日を安全に過ごしたいと願っていますが、時には思いがけない不運に見舞われることもあります。たとえば、自宅が泥棒に入られるという事態です。これはあなたの責任ではありませんが、泥棒が最も侵入しやすい場所を把握し、事前に対策を講じることで、財産の損失や、自分や家族が危険にさらされるリスクを大幅に減らすことができます。それでは、専門家の見解を見てみましょう。

「ハフポスト」によると、家庭の安全専門家たちは、盗難を防ぐためには泥棒が狙いやすい侵入経路を理解し、彼らの心理的傾向を知ることが重要だと述べています。そして、実際に泥棒が最も多く侵入している場所は、多くの人の予想とは異なるかもしれません。

国際認証住宅検査員協会の調査によれば、アメリカにおける家庭への侵入のうち、実に81%が1階から行われています。その中でも最も多い侵入経路は玄関で、34%を占めています。

その他によく使われる侵入口としては、1階の窓(23%)、裏口(22%)、車庫(9%)、地下室(4%)などがあります。

なぜ泥棒が最も頻繁に正面玄関から侵入するのかについて、ブリンクスホーム社の副社長であるリック・シーツ氏は、「玄関は家の中で最も直接的な出入口であり、侵入や破壊による突入が容易であるため」と説明しています。実際、住人が玄関の施錠を忘れることもあり、その隙を突かれて泥棒が容易に入り込んでしまうケースが少なくありません。

また、2,000人以上のイギリスの住宅所有者を対象にした調査では、42%の人が在宅中はドアや窓を施錠しないことが多く、外出時のみロックを思い出す傾向があると報告されています。さらに、アメリカの盗難事件に関する統計では、28%の事件が「家に人がいるとき」に発生していることが分かっています。

住宅のイメージ図(shutterstock)

懸念すべきことに、住宅セキュリティ会社SafeHome.orgの専門家ロブ・ガブリエル氏は、「かなり多くの人が予備の鍵を目立つ場所、たとえば玄関マットの下などに置いている」と警告しています。

また、ブリンクスホーム社の副社長リック・シーツ氏は、「泥棒が家に侵入すると、まず主寝室、メディアルーム、家庭用オフィスなど、貴重品が保管されている可能性の高い部屋を狙う傾向がある」と指摘しています。

ガブリエル氏によれば、泥棒は非常に手際が良く、犯行の時間も短いため、侵入地点の近くのスペースだけを物色することが多く、2階にまで上がることはほとんどありません。にもかかわらず、多くの人は1階に貴重品を置いてしまいがちで、たとえば玄関の近くにバッグを置いたり、リビングルームに高価な家電を置いたりしています。また、バスルームやキッチンに薬を保管しているケースも多く見られます。

そのため、貴重品はできる限り目立たない場所、または金庫に保管する、あるいは可能であれば2階に置くことで、より安全性を高めることができます。
 

家の安全を確保するための秘訣

ガブリエル氏とシーツ氏は、家庭内の盗難を防ぐために次のような対策を勧めています。

・予備の鍵を屋外に隠さない

泥棒は、人々が玄関マットや鉢の下などに予備の鍵を隠していることをよく知っているため、こうした場所に鍵を置かないことで盗難リスクを減らせます。

シーツ氏は、予備の鍵の代わりにスマートロックを導入することを提案しています。鍵の束から正しい鍵を探すのは多少手間かもしれませんが、ドアを施錠しないでいることは、泥棒にとって絶好のチャンスを与えることになります。

イギリスの元泥棒ジェニー・ラドクリフ氏は、ニュースサイト「inews」にて、「玄関マットの下に偽の鍵を置くことで、泥棒が無駄な時間を費やし、ドアを開けられずに諦める可能性がある」と語っています。これは、泥棒を抑止する手段としても有効です。

・家に誰かがいるように見せる

泥棒は、家に誰かがいると感じると侵入をためらいます。したがって、たとえ不在であっても、家に人がいるように見せる工夫をすることが大切です。

ブリンクスホーム社のシーツ氏は、スマート照明などのデバイスを利用して、在宅しているかのように演出することを勧めています。この戦略は、特に旅行や長期の不在時に有効です。

夜間だけでなく、昼間にもこの方法を活用すべきです。なぜなら、実際には多くの住宅侵入事件が昼間に発生しており、泥棒は多くの人が日中は外出していると考えているからです。

また、防犯アドバイザーのガブリエル氏は、人が住んでいるように見せる方法として、芝生を刈る、生け垣を整える、郵便物をためないなども効果的だと述べています。長期間不在にする場合は、信頼できる友人や親戚にこれらの管理を依頼するのがよいでしょう。

・貴重品を窓際に置かない

ガブリエル氏は、1階の窓の近くに貴重品を置くと泥棒の目に留まりやすく、標的になりやすいと警告しています。貴重品は見えない場所に保管し、盗みにくくする工夫が重要です。

・センサーシステムの設置

シーツ氏は、家のドアや窓が開いたり、ガラスが割れたりするのを検知するセンサーシステムを設置することが、家庭の安全性を高めるのに役立つと述べています。泥棒がドアや窓から無理やり侵入したり、ガラスを破った場合、家主はシステムから通知を受け取ることができます。

このような防犯システムは通常、24時間体制での監視を提供し、泥棒の侵入を抑制するのに効果的です。万が一、泥棒が実際に侵入した場合でも、システムが警報を鳴らすことが可能です。

ガブリエル氏は、これは自分を守るための「最良の方法」であり、ドアベルカメラの設置も、犯罪を企てる泥棒に対する警告として有効であると述べています。

大紀元の過去の報道によると、泥棒が特定の建物に侵入して窃盗を行おうとする際、彼らは通常、そのターゲットの周辺環境やセキュリティの状況を事前に観察し、成功率を高めようとします。したがって、泥棒による事前の観察の兆候に注意を払うことができれば、自宅が泥棒の標的となるのを防ぐことができるはずです。

これらの兆候には、近くに不審な車両が停まっていること、見知らぬ人が自宅のドアをノックすること、自宅に無造作な損傷があること、印が残されていることなどが含まれます。

(翻訳編集 里見雨禾)

陳俊村