高学歴でも職がない 膨らむ社会不安と「生きるための労働」
公開後即封殺 中国共産党当局が恐れた映画「卒業・失業」と広がる失業問題
「雇用を安定させる」──そう繰り返してきた中国政府だが、現実はまったく逆だ。職を求める若者の間では不安や鬱が広がっている。
今年、中国では過去最多の1,222万人が大学を卒業する見通しだ。しかし、彼らを待っているのは「就職」ではなく「失業」である。
こうした現実を赤裸々に映し出したドキュメンタリー映画『卒業・失業』は、公開直後に中国当局によりネット上から封殺された。雇用不安が社会に広がる中、当局が敏感に反応した形だ。
関連記事
北京を取り囲む高速トンネルで爆発。凄惨な映像が拡散する一方、1週間以上が経過しても中国公式メディアは沈黙。なぜ何も報じられないのかという怒りが広がっている。
2025年の中国各地で、江油事件や農民工帰郷警戒、大規模ストや墓掘り返し政策への反発など抗争が頻発。専門家は、絶望感の拡大と習近平への憎悪集中、地方財政の破綻とネット統制強化を背景に、民衆蜂起の条件が急速に熟しつつあると警告する
中国で新設外資企業数は増える一方、実際の投資額は減少し、多国籍企業は拡張を見送り「維持運営」へと舵を切っている。中国市場の優先度を引き下げ、リスクを抑えながら多拠点戦略へ移行する動きが静かに広がっている
中国各地で悪質な事件や大規模火災が頻発。民衆の怒りは一般人から政府や官僚へと向かい、「中共体制の崩壊」を望む声も広がっている
中国経済悪化の中、若者たちは失業や収入減、生活苦に直面している。駅で野宿する人も多く、就職も困難。中国共産党発表とは対照的に、現場の実態はより深刻だと語られる