名古屋能楽堂 イメージ画像(Shutterstock)

漫画「鬼滅の刃」が能狂言に 若い世代を魅了し異例の人気

人気漫画「鬼滅の刃」を原作とした能狂言の舞台が、若い世代の観客を中心に異例の人気を集めている。演出を手がけるのは狂言師・野村萬斎氏で、能楽師や狂言師たちがキャラクターに合わせた装束で登場し、漫画の名場面を演じる新たな試みだ。

この舞台は2022年に初演され、その後も好評を受けて続編「能狂言『鬼滅の刃』-継-」が制作された。2025年5月に、福岡の大濠公園能楽堂と大阪の大槻能楽堂で公演が行われ、原作ファンや若い世代が多く詰めかけた。物語は「無限列車編」と「遊郭編」を中心に展開され、主人公の竈門炭治郎や鬼殺隊の頂点に立つ9人の剣士のひとり、炎柱の煉獄杏寿郎など、人気キャラクターたちが能楽師や狂言師によって演じられた。能楽堂の舞台を活かし、列車や遊郭といった大掛かりなセットを使わずに物語の世界観を表現する工夫も見られた。

能と狂言はともに600年以上の歴史を持つ日本の伝統芸能であり、能は「なぜ人間が鬼になったか」や鬼の魂を鎮めることに特化した芸能、狂言は対話や笑いを中心とした芸能である。今回の舞台では、能の持つ深い悲しみと狂言の陽気さが「鬼滅の刃」の世界観と融合し、古典芸能の新たな可能性が示された。

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