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栄養を守る  時短調理

電子レンジで調理に適した7種類の野菜――栄養を逃さずキープ

電子レンジは、まるで魔法のように数分で冷たい残り物を温かい食事に変えてくれます。忙しいときに素早く食事の準備ができる便利な調理器具です。では、電子レンジで野菜を調理するのは健康に害はないのでしょうか? 実は、電子レンジを使った短時間の加熱は、野菜の栄養をより多く保つことができます。適切な使用方法を知っていれば、シャキシャキとした食感を残しつつ、美味しくて栄養価の高い料理を作ることが可能です。ほとんどの葉物野菜は電子レンジで調理できますが、料理の専門家は、ベイクドポテト、カリフラワー、ニンジンなど、電子レンジで調理するのに最適な 7 種類の野菜を推奨しています。

電子レンジで野菜を調理するのは健康的?

栄養士によると、調理方法によって食品の栄養成分は変化し、栄養の損失度合も異なると述べています。栄養がどの程度失われるかを決める重要な要素は「加熱時間」と「温度」であり、特定の調理法そのものが問題ではありません。

電子レンジは比較的低い温度で素早く加熱した場合は栄養をより多く保つ事ができます。これに対し、揚げる・煮る・焼くといった高温で長時間加熱する方法は、栄養が失われやすくなります。

野菜を電子レンジで加熱する
電子レンジは、食事を素早く便利に準備できる方法です。低い温度で短時間で食品を調理できるため、栄養素をより多く残すことができます(Shutterstock)

 

研究によると、電子レンジ調理には以下のような利点があります。

1、電子レンジは使用する水の量が少なく、加熱時間も短いため、ビタミンAやCの損失を防ぎます。

2、 電子レンジで食品を加熱すると、ミネラル含有量も保持されます。例えば、ナマスに含まれるナトリウム、カリウム、リンは、電子レンジ加熱後もほぼ保持されます。

3、セロリを電子レンジで加熱すると、その抗酸化能力が高まります。

 

電子レンジ調理に最適な野菜は?

ほとんどの葉物野菜は電子レンジで調理できますが、加熱にかかる時間は野菜の種類によって異なります。例えば、ホウレンソウやルッコラのような柔らかい葉物野菜は、短時間の加熱でしんなりします。一方、ケールのような繊維質の多い野菜は、もう少し長く加熱する必要があります。野菜をどのくらいの時間調理すればよいかわからない場合は、好みの固さになるまで 30 秒間隔で調整してください。

野菜を蒸したり湯通ししたりする場合の最大の問題は、余熱によって加熱が進みすぎることがあります。しかし、電子レンジの利点である、加熱が終わるとすぐに熱が弱まるので、野菜がちょうどよい食感に仕上がることです。これにより、シャキシャキとした歯ごたえと柔らかさのバランスが保たれるのです。

野菜を電子レンジで加熱する
電子レンジ調理の素晴らしいところは、調理が終わるとすぐに熱エネルギーが減少するため、野菜がどろどろにならず、シャキッとした食感を保ちながら柔らかく仕上がることです(Shutterstock)

 

電子レンジ調理に特に向いている7種類の野菜には、ジャガイモ、ニンジン、チンゲンサイなどがあります。以下では、電子レンジを使った調理方法、加熱時間、加える水の量について紹介します。
 

◎ジャガイモ(ベイクドポテト)

オーブンで1時間かけて焼く時間がないときは、電子レンジで簡単に10分程で作れます。特にラセットポテト(褐色の皮のジャガイモ)は皮が厚いため、電子レンジで加熱するとカリッと仕上がり、また、デンプンが多く含まれているため、ふんわりとした食感になります。

1、ジャガイモを洗い、皮付きのままフォークで穴を開けます。

2、耐熱皿にのせ、電子レンジで5分加熱し、裏返してさらに5分加熱します。

3、加熱後、数分冷ましてから縦に切れ目を入れます。

4、塩・コショウをふり、フォークで中身を軽くつぶし、バターとチーズをのせて再加熱します。

5、仕上げにサワークリーム、ベーコン、青ネギをトッピングします。

野菜を電子レンジで加熱する
電子レンジでたった10分!じゃがいもを美味しく焼けます(Shutterstock)

 

◎ブロッコリーとカリフラワー

  1. ブロッコリーやカリフラワーを小房に分け、約6mmの大きさに切ります。
  2. 耐熱ボウルに入れ、1/4カップの水を加え、ボウルの上に皿をのせて水蒸気が逃げないようにします。
  3. 電子レンジで強火で4分加熱し、その後2分間放置して余熱で蒸らします。
     

◎ニンジン

  1. ニンジンをよく洗い、皮をむいて食べやすい大きさに切ります。
  2. 耐熱容器に入れ、フタをして電子レンジで3~4分加熱し、お好みの食感になるように調整します。
  3. 加熱後、電子レンジから取り出し、蒸気に注意しながら水気を切ります。
  4. オリーブオイルとタイム、ローズマリー、ディル、パセリ、オレガノなどのハーブで味付けして完成です。

電子レンジを使用すれば、ニンジンを手軽に素早く調理でき、蒸し器のように熱い金属製のバスケットや鍋を扱う必要がなく、洗い物の手間も省けます。また、電子レンジ加熱は栄養の保持に優れ、調理時のエネルギー消費も抑えられるというメリットもあります。

あらかじめニンジンの皮をむき、食べやすい大きさに切って密閉容器に入れ、冷蔵庫で最大2日間保存しておくことも可能です。電子レンジで加熱したニンジンは、冷蔵庫で3日間保存でき、食べる際はフライパンや電子レンジで温め直せば美味しくいただけます。
 

◎ほうれん草

電子レンジで蒸したほうれん草は、やわらかく仕上がります。ほうれん草の約93%は水分で、加熱すると葉から自然に水分が出るため、水を加えなくても蒸し上がるのが特徴です。少量の塩をふるだけで、わずか数分で調理でき、そのまま食べたり、さまざまな料理に加えたりできます。

1、新鮮なほうれん草を洗い、水気を拭かずにそのまま使用します。

2、耐熱容器に入れ、電子レンジで強火で1~2分加熱します。

余分な水分を捨て、レモン汁をかけて仕上げにレモンスライスを添えれば完成です。

野菜を電子レンジで加熱する
ほうれん草を電子レンジで蒸すと、葉がとても柔らかくなります(Shutterstock)

 

◎チンゲンサイ

チンゲンサイは、電子レンジで手軽に調理できる栄養豊富な野菜です。加熱すると、シャキッとした歯ごたえを残しつつ、鮮やかな緑色に仕上がります。ご飯のおかずとしてはもちろん、ラーメンやカレーの具材にもぴったりです。

1、チンゲン菜を洗い、水気を拭かずにそのまま使います。

2、1株を半分に切り、耐熱皿に並べ、フタを軽くのせて少し隙間を開けます。

電子レンジで2~3分加熱し、葉が鮮やかな緑色になり、白い茎の部分がやわらかくなればOKです。

仕上げに香辛料や調味料を加えるのもおすすめです。例えば、唐辛子とゴマ、ライム汁とパセリを加えたガーリックフムス、ナンプラーと唐辛子にメープルシロップを加えたソースなど、味付けにスパイスを加えることをおすすめします。

 

◎アスパラガス

1、アスパラガスの根元の硬い部分を約2.5cm切り落とし、よく洗います。

2、キッチンペーパーを4枚用意し、軽く湿らせて余分な水分を絞り、重ねて敷きます。その上にアスパラガスを並べます。

3、軽く塩を振り、キッチンペーパーでアスパラガスを包み、巻いた状態で電子レンジに入れます。強火で3分加熱します。

4、加熱後、アスパラガスが柔らかく、ほどよい歯ごたえがあることを確認し、トングで取り出します。

仕上げに、温かいうちにバターやオランデーズソースを絡めて盛り付けます。

野菜を電子レンジで加熱する
電子レンジで作る、アスパラガス・サーモン・クリームチーズのサンドイッチ(Shutterstock)

 

インゲン豆

電子レンジで蒸したインゲン豆は、鮮やかな緑色になり、シャキッとした食感に仕上がります。ガーリックバターや塩を加えれば、より風味豊かに楽しめます。

1、インゲン豆を洗い、並べて、両端の乾燥した部分や変色した部分を切り落とします。

2、ニンニクを皮をむいてみじん切りにし、バター(約大さじ1)を小さく切って用意します。

3、耐熱皿にインゲン豆、ニンニク、バター、1/4カップの水を入れ、軽く塩を振り、フタをします。

4、電子レンジで強火で6~7分加熱し、インゲン豆がシャキッとした食感になったら取り出して混ぜ、余分な水分を捨てます。

 

電子レンジ調理で野菜の栄養を最大限に保つ方法

専門家によると、以下の5つのポイントを押さえることで、電子レンジ調理でも野菜の栄養をしっかりと保つことができます。電子レンジを活用すれば、手軽で栄養価の高い調理が可能になります。

野菜を電子レンジで加熱する
電子レンジで野菜の栄養価を最大限に高めるにはどうすればよいでしょうか?
コツの一つは、電子レンジ対応の蓋やラップで野菜を覆うことです。これにより、水分が保持され、均等に調理されるとともに、栄養素の損失を抑えることができます(Shutterstock)

 

1. 水は最小限にする

電子レンジで野菜を加熱する際は、水の使用量をできるだけ減らしましょう。フタ付きの耐熱容器を使って蒸す場合は、少量の水を加えるだけで十分です。これにより、茹でる際に流出しやすいビタミンやミネラルの損失を防ぐことができます。

2. 加熱時間は短くする

加熱しすぎると栄養が失われてしまうため、電子レンジの出力に応じて調理時間を調整することが大切です。必要最低限の加熱時間にすることで、栄養価をできるだけ維持しながらしっかり火を通すことができます。

3. 野菜はしっかりカバーする

電子レンジ専用のフタやラップを使って野菜を覆うと、水分を逃さず均一に加熱でき、栄養の保持にもつながります。

4. 途中でかき混ぜる

量が多い場合や繊維質が多い野菜を調理するときは、途中で一度かき混ぜるのがおすすめです。これにより熱が均等に伝わり、ムラなく加熱できるだけでなく、栄養価の損失も抑えられます。

5. 電子レンジ対応の容器とフタを使う

電子レンジ調理には、電子レンジ対応のラベルが付いた容器を使用しましょう。特に、プラスチック容器よりもガラスや陶器の容器を選ぶと、加熱時の化学物質の溶出リスクを避けられるため、安全性が高まります。

 

(翻訳編集 華山律)

謝施恩