2023年3月16日、アメリカ・カリフォルニア州カールバーシティにあるTikTok社のオフィスの外にTikTokのロゴ(Patrick T. Fallon/AFP via Getty Images)
中国は、米国の圧力に屈してこのSNS大手企業を売却することになるのだろうか?

米国でのTikTok禁止 秒読み開始

1月20日にトランプ次期大統領が就任する前に、米中貿易戦争の次なる戦いの火ぶたがすでに切られている可能性がある。それは、中国が所有するソーシャルメディアプラットフォーム「TikTok」が、1月19日までにアメリカ企業に売却されるか、さもなくばアメリカ国内で禁止されることが決定しているからだ。

もしTikTokの禁止措置が実施されれば、アメリカ国内の推定1億5千万人から1億7千万人のアクティブユーザーがこの人気プラットフォームへのアクセスを遮断されることになる。世界で10億人以上のアクティブユーザーを抱えるTikTokだが、禁止措置が施行されれば、AppleやGoogleなどの企業やインターネットホスティングプロバイダーがTikTokへのサポートを停止し、アメリカ国内のユーザーはアプリを利用できなくなる。

この禁止措置の根拠となるのは、昨年4月にバイデン大統領が署名し、共和党・民主党双方の支持を受けて成立した「外国敵対勢力が管理するアプリから米国人を保護する法案(Protecting Americans from Foreign Adversary Controlled Applications Act)」である。この法律は、中国政府がTikTokを通じてアメリカ人ユーザーの個人データを悪用し、戦略的な目的でプロパガンダを広める可能性について懸念を示している。

▶ 続きを読む
関連記事
パナソニック創業者・松下幸之助が掲げた「水道哲学」と儒教の「仁」の思想の響き合いを描いた一文。モノづくりを通じて人々の生活を支え、社員の人格を育んだ希代の経営者の哲学と、その真意に迫る
中国による南太平洋への弾道ミサイル発射と米豪への影響、それに応じたインドの軍事・外交的対抗策、そしてトランプ政権下での米国の孤立主義回帰による「インド太平洋戦略」の変容と今後の国際情勢を解説する
UNRWAの浸透問題と対イスラエル偏重の決議、過去の不祥事が示す国連の構造的な不信。責任はなぜ上層部に届かないのか
中国共産党は長年、教育や情報発信を政治的な宣伝の道具として利用してきた。画一的な教育が独立思考を妨げる問題を考え、真の教育と愛国心のあり方を問い直す
倒産寸前のセラミックス工場から2つの世界的大企業を創り上げ、78歳で日航(JAL)再建を果たした稲盛和夫。「人間として何が正しいか」を問い続け、生涯をかけて体現した「敬天愛人」の真諦に迫る