2024年8月29日、中共中央軍委副主席の張又俠は北京でアメリカ国家安全保障顧問のジャック・サリバンと会見した。(Ng Han Guan/POOL/AFP via Getty Images)
中共メディアは沈黙中 いよいよ真実味を帯びる

張又侠の異例なベトナム訪問 習近平の権力喪失を示唆か

10月、中国共産党中央軍事委員会副主席の張又侠(ちょうゆうきょう)がベトナムを訪問し、異例の首脳レベルの接待を受けた。一方で、中国共産党(中共)の公式メディアはこの訪問について顕著な沈黙を保った。さらに、張又侠はベトナム共産党の指導者との会談で中共の党首である習近平について一切言及しなかったため、一連の異常な現象が広く注目を集めた。

政治分析家は、張又侠のベトナム訪問が、習近平の中共軍における権力が張に取って代わられたことを示唆していると指摘する。習近平の軍権が失われたことを示すだけでなく、この動きは、習の権力に重大な転換があった後、中共当局が、習の地位の変化を、少しづつ外部に、発信している可能性を示しているという。

2024年10月24~26日までのベトナム公式訪問が報じられたのは、ベトナムの軍事メディアによるもので、ベトナム中央軍委副書記、ファン・ヴァン・ザン国防大臣の招待に応じて、中共中央軍委副主席の張又侠が代表団を率いた。

▶ 続きを読む
関連記事
「引退しても逃げられない」 中国共産党政権では近年、退職から18年を経た高官を摘発する事例も出ている。米紙は、習近平の反腐敗運動が汚職摘発から「忠誠心を試す粛清」へ変質していると報じている
中国当局が昆明で米国籍のミャンマー人学者を拘束。米大使館は渡航リスクを連日警告し、恣意的拘束や出国制限、二重国籍不認可による領事支援の制約に注意を呼びかけた
中国共産党の重要会議で「習近平党建思想」を初めて明示。一方で幹部の発言構成や役割分担に「異例」との指摘も。党内の力学変化をめぐり観測が広がっている
トランプ氏の発言に翻弄され、平壌へ駆けつけた習近平。その裏には、北朝鮮の核暴走が招く「日本の核武装」への強い恐怖があった。さらに原潜建造に動く韓国には沈黙せざるを得ない、中国の脆い外交実態を暴く
EUの情報機関は、中国がロシア軍兵士数百人を国内で訓練し、一部がウクライナ侵攻の前線に投入されたと確認した。ドローンや電子戦などが含まれ、EUは15日の外相会議で議題とする見通し