中国人に対する中国共産党の洗脳は徐々に解かれている。イメージ写真(Lintao Zhang / Getty Images)

【単独インタビュー】前世と今生の狭間で 「小粉紅」はこうして反共主義者に変貌した

初夏の暖かい日差しがカフェの窓から差し込み、木製のテーブルに柔らかな光を投射する。カップの中のコーヒーをかき混ぜる顔さん(ヤンさん、中国人留学生)の目には、深い思索の色が宿っていた。中国本土の学校に通い、愛国主義を信奉していた彼は、今や全く異なる道を歩んでいる。その眼差しの奥には、語り尽くせない数々の物語が潜んでいた。

内心の変化は、一見何気ない出来事から始まることがある。一本の映画、ひとときの会話、そうした要素が彼の内面に深い影響を与えてきた。映画『大隻佬』(Running on Karma)で顔さんの心に生じた波紋は、やがて「小粉紅」[1]を反共主義者へと導くこととなった。真実に向き合うなかで、顔さんはどのような心の旅路を歩んだのか。一連の出来事を彼自身の言葉で語ってもらった。

[1] 中国共産党を熱心に支持し、インターネット上で中国の国家主義的な立場を強く擁護する人々

▶ 続きを読む
関連記事
ネパール大洪水の被害を拡大させたのは気候変動ではなく、それを恐れるあまり地質学的に脆い渓谷へダムや作業員を過密に投入した性急な再エネ開発だった。気候対策の暴走が生んだ人災の側面を鋭く告発する論評
中共軍で幹部の調査や処分が相次いでいる。第14期全人代では軍・武警部隊の代表46人が罷免され、軍隊選挙委員会も発足時の11人中9人が調査や処分の対象となった
中共江蘇省当局は民間組織12団体を取り締まり、このうち7団体が緊急救援組織だった。関係者は、民間救援隊が被災地の実態を外部に伝えることを中共当局が警戒していると指摘する
スウェーデン出身の半導体研究者ヘンリー・ホマユン・ラダムソン氏が中国・上海で死去した。63歳。2016年に中共の「千人計画」に参加し、中国科学院などで半導体材料の研究に携わっていた
中共の高級将校の失脚が相次いでいる。第14期全人代代表を罷免された軍高官は3年間で46人に上り、上将22人、中将18人、少将6人に及ぶ