トルコのエルドアン大統領は8日、ウクライナのゼレンスキー大統領をイスタンブールに迎えた。2月28日撮影(2024年 ロイター/Florion Goga/File Photo)

ゼレンスキー氏がトルコ訪問、ロシアとの和平案など協議

Tuvan Gumrukcu Yuliia Dysa

[イスタンブール 8日 ロイター] – トルコのエルドアン大統領は8日、ウクライナのゼレンスキー大統領をイスタンブールに迎えた。会談でウクライナ・ロシア戦争の行方のほか、黒海経由の穀物取引や防衛産業協力の拡大などについて協議する。ウクライナとトルコが同日、明らかにした。

トルコ大統領府によると、ゼレンスキー大統領はエルドアン大統領との会談前にイスタンブール近郊の造船所を訪れ、ウクライナ海軍のために建造されている軍艦2隻を視察した。

会談に先立ち、ゼレンスキー氏はウクライナとトルコは食料の安全保障や黒海の航行安全保障で協力しなければならないとの考えを表明。「ウクライナはトルコの防衛関連企業との二国間協力のほか、共同生産の強化に関心を持っている」と述べた。

ウクライナ大統領府によると、エルドアン大統領との会談ではロシアとの戦争終結に向けた和平交渉などについても協議する。

トルコは北大西洋条約機構(NATO)加盟国であると同時に、ロシアと友好的な関係を維持。ロシア大統領府によると、プーチン大統領は15─17日の大統領選後にトルコを訪問する可能性がある。

関連記事
これはウクライナ戦争終結を目的とする28項目の草案に対する、ロシア指導者として初めての公式な反応である。
トランプ政権はウクライナ情勢の悪化を踏まえ早期和平を重視し、情報支援停止を交渉圧力とする現実路線へ傾いている。
ウクライナは23日、ロシア・モスクワ州にある発電所をドローンで攻撃して大規模な火災を引き起こした。また、火災のため、数千人が暖房を利用できない状態となった。これは、ウクライナがこれまでにロシア本土の奥深くに位置する発電施設に対して行った最大規模の攻撃の一つである
ウクライナは今後10年で仏ダッソー製「ラファール」戦闘機最大100機の導入方針を発表。防空システムなども含め歴史的協定に署名
G7財務相はロシア産原油の購入を拡大する国々も制裁対象とする方針で一致し、凍結資産全額の活用も検討している。