【寄稿】ウクライナ軍総司令官解任の真相 東部戦線の勝負の行方とは
厭戦気分が広がるウクライナでは今月初め、軍の総司令官が突如解任された。導火線となったのは、動員兵の運用をめぐる意見の対立だという。「解任してくれてありがとう」と言わんばかりの笑顔を見せ、持ち場を去る総司令官。本稿では、解任劇の「裏事情」と、勝負の行方について読み解いていく。
2月8日、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ザルジニー総司令官および配下の司令官らの交代を公表した。ザルジニーはロシア侵略前から総司令官を務めており、彼らを一斉に交代させるというのは、ウクライナの軍事戦略が全面転換されることを意味する。
なぜ今、ゼレンスキーは、そのような思い切った措置に出たのか? そして戦略転換は成功するのか? 今後のウクライナ情勢はどうなるのか? 各マスメディアは、一斉に論評した。中には軍内部に動揺はないとする識者もいたようだが、翌9日には「ザルジニーを復帰させよ」という抗議デモが首都キーウで起こるなど、内外に衝撃の波紋が広がっているのは明らかだ。
関連記事
ネパール大洪水の被害を拡大させたのは気候変動ではなく、それを恐れるあまり地質学的に脆い渓谷へダムや作業員を過密に投入した性急な再エネ開発だった。気候対策の暴走が生んだ人災の側面を鋭く告発する論評
スペースXがロシア軍の無許可スターリンク端末を遮断し、前線通信やドローン運用に影響が広がった。代替の衛星網「ラススヴェート」は軌道投入が難航し、ロシアの通信能力に課題が浮上している
かつて世界が推進した「ネットゼロ」政策は、欧州の電力不足やエネルギー危機を機に見直しを迫られている。本記事では専門家の指摘やテック企業の方針転換を交え、極端な気候変動対策と現実の乖離を浮き彫りにする
世界の注目を集める米国の債務問題。しかし真の火種は、隠れた巨額債務と成長力欠如を抱える「ユーロ圏」にあるかもしれない。中央銀行の買い支えも限界を迎えるなか、次の国家信用危機の震源地となるリスクに迫る
原爆投下から81年。米国の決断は「悪魔の所業」だったのか、本土決戦を回避し無数の命を救う苦渋の選択だったのか。当時の軍事的・地政学的背景を再検証し、現代の独裁政権による核の脅威と兵器の本質に迫る