The Chinese research vessel Yuan Wang 5 enters Sri Lanka’s Hambantota port in August 2022. The ship’s presence raised concerns about spying. IMAGE CREDIT: GETTY IMAGES

港湾の二重用途によって重要航路の掌握を狙う中国

商業目的や軍事用途で使用することを目的として、中国は世界各地で港湾の建設や港湾運営権の取得を推進している。 こうした港湾を民生と軍事の両目的を兼ね備えた二重用途で使用することで、重要な航路や海路における同国の影響力を高めることが可能となる。

カーネギー国際平和基金中国研究のアイザック・カードン上級研究員が2021年に、海軍大学校と米国海軍省が発行する学術誌「ネイヴァル・ウォー・カレッジ・レビュー」で発表した論文によると、主要シーレーン(SLOC)や海上輸送における重要なチョークポイントに程近いインド洋西部および南アジアと東南アジアの沿岸にこうした外国港が最も集中している。 カードン上級研究員は台湾海峡から南シナ海、マラッカ海峡、インド洋、そしてアラビア海へと伸びる海路を対象とする中国の「海上交通路戦略」を考察した中国の軍事学者の見解を引用している。

同上級研究員とインディアナ大学のウェンディ・ロイテルト助教授の研究によると、中国の事業、政治、軍事体制は世界各地で戦略的に立地する約100港の商業港に容易に融資を提供できるように構築されている。 中国管理下の物流・海運会社による港湾投資は、世界の大部分を中国と繋ぐことを目的とした同国の一帯一路インフラ構想に基づいている。 

▶ 続きを読む
関連記事
イラン最高指導者ハメネイ師の次男が、ロンドンの「億万長者通り」に1億ポンド超の不動産を隠匿していたことが発覚。制裁を逃れ、国家収益を海外へ流出させた疑いがあり、米財務省も資金追跡を強化する方針だ
習近平による張又侠らの軍事粛清に対し、トランプ大統領は「中国のボスは習氏一人」と述べた。軍の連絡窓口喪失による不安定化や、習がイエスマンに囲まれることで台湾情勢の誤算を招くリスクが懸念される
1月27日、米国はパリ協定から正式に離脱した世界で唯一の国となった。今回の離脱は、トランプ政権による多国間機関への包括的な見直しの一環でもある
ルビオ米国務長官は28日、ベネズエラのマドゥロ元大統領の拘束に向けた軍事行動および米国の対ベネズエラ政策について、過去20年で初めて中共、イラン、ロシアがベネズエラで有する影響力を弱体化し排除することを目的とした真剣な協議が行われたと述べた。
トランプ米大統領によるグリーンランド買収提案に対し、デンマークとグリーンランドの両首相がパリで欧州の結束を訴えた。ロシアの脅威や「ゴールデン・ドーム」構想が浮上する中、北極圏の安全保障の行方を追う