イメージ画像。中国の病院に勤務する医療従事者も、給与が減額されている。。(Photo by GREG BAKER/AFP via Getty Images)

各地で回復不可能な財政難 「突然の減給」「過去のボーナス返還要求」も=中国

中国経済の急速な衰退に伴い、各地方の財政は逼迫するばかりである。そのため給与削減の対象や範囲は拡大し続け、いまや民間企業だけでなく、銀行員、公立学校の教師、公務員、ひいては医師や看護師など医療界の人員にまで、大幅減給の荒波が押し寄せている。

1886年に設立された北京同仁医院は、中国でも歴史ある著名な病院の一つである。ところが最近、その北京同仁医院まで「全医療従事者の給与50%カット」を正式に発表した模様だ。

「減給50%」という突然の通達に、同病院に勤める医師たちは驚愕した。すぐに病院側に抗議し、撤回を要求した結果「100元(約2000円)の夜勤手当は、なんとか支給された。しかし、実績ボーナスは半額を差し引かれた。来月も、差し引かれるかもしれない」という。

▶ 続きを読む
関連記事
中国・内モンゴルで24歳の男性が「外の世界が疲れすぎる」と自ら無免許運転を通報。行政拘留15日と罰金2000元を科され、若者のプレッシャー問題がネットで議論を呼ぶ。合法的な休息手段の必要性が指摘されている
中国・山東省で、公務員採用の際にSNS発言をチェックする制度が始まる。何を書いたか、何に反応したかまで見られる時代に。中国社会には「もう本音は出せない」という空気が広がっている。
展示車はなぜ動いた? 中国の商業施設で展示車が突然動き出し、隣の携帯ショップに突っ込んだ。降りてきたのは子ども一人。責任は本当に子どもにあるのか。
中国インフルエンサー「落日海盗」が海外軍事系インフルエンサーを月4万ユーロで勧誘、中共の「見えないプロバイダー」戦略を暴露。自然な印象操作で台湾の士気低下を狙う巧妙な手法。専門家は中立を装った心理戦と警鐘を鳴らす
中国各地で年越しイベントが相次ぎ中止に。理由は示されず、ネットでは「なぜ?」の声が噴出。経済不安と当局の警戒が背景か。