イメージ画像。デフォルト危機に直面している中国最大の不動産デベロッパー「碧桂園」のロゴ。(STR/AFP via Getty Images)

【寄稿】機能不全に陥った中国の経済システム 選択迫られる習近平氏

中国経済は勢いを失っており、かつての経済モデルはもはや機能しないだろう。習近平氏が中国経済を再生するには現状のシステムを180度変えなければならないが、その見込みは低そうだ。

海外直接投資の減少、人民元の価値の下落、そして対外輸出の縮小。各種の規制強化により、民間部門の生産活動は今まで以上の困難を強いられている。若者の失業率は急上昇し、少子高齢化の勢いは止まるところを知らない。さらに、不動産業界の供給過多や買い手不足により、関係の深い銀行業界が巨大な債務バブルに直面している。食糧不足の問題も深刻だ。

中国共産党指導部は経済成長が著しかった1980年から2010年にかけて、都市中心の経済発展モデルを採用したが、今後機能しなくなる可能性が高い。当時の都市人口は国民全体の2割に過ぎず、数億人規模の農民が都市へ移動し、彼らが工場での労働に従事し始めたことで中国経済は爆発的に成長した。しかし、人口の63%が都市に居住する今、これ以上の人口流入は期待できない。

▶ 続きを読む
関連記事
AIは生活を変える一方、犯罪関与や依存、思考力低下など深刻なリスクも指摘される。フロリダ州の提訴を契機に、技術と人間の責任の境界が問われている
核不拡散に向けた米国の取り組みは、かつてない圧力と課題に直面している。インド太平洋地域における核の脅威の深刻化 […]
米最新鋭フォード級空母は電磁カタパルトなど新技術を一挙投入し、巨額費用と度重なる不具合という代償を払った。漸進的発展の原則を飛び越えた試みは、中国空母「福建」が抱える技術的リスクを映す鏡でもある
先日、発表された国際戦略研究所の報告書によると、台湾問題がアジアにおいて最も危険な潜在的引火点だとし、米中が台湾問題で開戦した場合、事態は核攻撃レベルにも波及しかねないと言及。筆者は日本への影響も避けられないとしている
米国と欧州連合(EU)が中国に関税を課すなか、中国共産党政権は新たな輸出市場を模索することになる