核兵器廃絶を唱えても核保有国は核兵器を手放そうとしないのが現実だ。写真は広島で行われた式典の様子 (Photo by STR/JIJI Press/AFP via Getty Images)

【寄稿】非現実的な「核兵器廃止論」はなぜ繰り返されるのか

国際条約では、その条約に署名し批准した国にだけ、その条約が適用される。核兵器禁止条約に核保有国が加盟する可能性は皆無であり、従って核兵器禁止条約で核兵器が廃絶する可能性はゼロである。

8月6日、松井一美広島市長は平和宣言で次のように述べた。「核による威嚇を行う為政者がいるという現実を踏まえるならば、世界中の指導者は、核抑止論は破綻しているという現実を直視し私たちを厳しい現実から理想へと導くための具体的な取り組みを早急に始める必要があるのではないでしょうか」

平和宣言のこの部分は、テレビのニュースなどで繰り返し放映された。新聞の多くも、肯定的に報道しているから、この発言はいわば市民権を得たかのように思われるであろう。

▶ 続きを読む
関連記事
比中仲裁判断から10年。日本や同志国が「法の支配」を訴える裏で、赤龍・中国共産党は国際法を嘲笑い、軍事化を強行している。法律を「支配の道具」と見なす彼らの本性と、人類壊滅を狙う驚愕の陰謀を暴く
米国の政治論議には、攻撃される側よりも攻撃する側について多くのことを物語る、奇妙な儀式がある。彼らはトランプ氏の知性について語るが、彼らの知性は果たしてどれほどのものなのだろうか
キューバ革命とベネズエラの激変を検証し、過激な政治変革が単なる「赤貧」ではなく、格差の可視化や「道徳の空洞化」から生まれるメカニズムを解明。混迷する現代の西側社会や日本に警鐘を鳴らす
欧州は非常に怒っている。欧州はいつも怒っている。欧州各国は米国全般、とりわけドナルド・トランプ大統領に対する激しい怒りを表明している。しかしその理由は…
日中関係の緊迫化に伴い相次ぐ邦人拘束やレアアース規制。資源依存からの脱却と経済安全保障の強化を迫られる中、ビジネスの建前を排し、自由と尊厳を守る独立国家としての「本心」に目覚め始めた日本を描く論評