(Photo by STRINGER / AFP)

【寄稿】クリミアをめぐる地政学と日本の苦労

NATO首脳会議で、結局ウクライナの加盟の時期は決まらなかった。NATOは集団防衛同盟であるから、戦時下にあるウクライナをNATOに加盟させれば、直ちにNATOとロシアの戦争へと発展せざるを得なくなる。ともに核兵器を保有しているから、全面核戦争になる公算大である。

それを避けるためには、戦争が終わったら加盟させるという約束しかできない。では、戦争は、いつ終わるのか?これがはっきりしない以上、加盟の時期を明言することは出来ないのである。

だが米国は水面下でウクライナから停戦の時期について言質を取っている。先に触れた6月のバーンズCIA長官のウクライナ訪問時に、年末までにロシアと停戦交渉に入ると、ゼレンスキー氏は明言したのだ。

▶ 続きを読む
関連記事
米国はイラン戦争でミサイル備蓄の約3分の1を消耗。補充に数年を要し、日本・台湾の対中抑止に影響する可能性が指摘される
ロシア軍は戦車約1万2千両を失い、T-90Mも撃破されるなど装甲戦力が深刻に消耗。ドローンと対戦車兵器の普及により戦術は大きく変化し、戦車の役割そのものが再考を迫られている
中国による海外オンライン証券への規制強化は、香港市場の流動性を奪い、投資家の資本逃避をさらに加速させる恐れがある。インサイダーリスクや、暗号資産・大手銀行への資産避難など、広がるチャイナリスクを解説
経済・軍事・資源・技術の各分野で米国が優位に立ち、中国共産党は依然として対抗困難とする論考。人口規模や成長神話の裏にある構造的弱点を指摘する
米中会談での合意の欠如は、今後の米中間の地政学的不安定性を示している。ホワイトハウスは中国側によるボーイング機200機および農産物の購入を含む合意事項を発表したが、中共政府側は公に同意していない