一部の国々は、一時的に中国の武器を購入した後、それを止めてしまった。エジプト、イラン、スリランカ、トルコは2000年代に中国から武器を購入し、2010年代~2020年代にかけては購入を停止した。2018年4月14日、写真は中国空母「遼寧」に着陸する準備をしている中国軍戦闘機・殲15(AFP/Getty Images)

「低価格だが、品質が…」 中国の武器輸出国としての実力は?

 武器輸出ビジネスの成功の鍵はリピート顧客が確保できるかどうか。

 

武器輸出ビジネスの成功は、特定の要素に依存する。それらには武器の性能、供給者の信頼性、購入コスト、同盟政策などが含まれる。大量の信頼できる(つまり、年々その武器を購入し続ける)海外顧客を確立することが、ビジネス成功の重要な指標だ。

 

しかしながら、武器輸出国である中国は、この点で問題を抱えている。スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)のデータによれば、中国の武器輸出額は常に全体の約5%を占め、英国、仏、伊、独とほぼ同等である。しかし、露(16%)や米国(40%)と比較すると大きく見劣りする。

 

中国は現在もなお全世界の武器市場において小さな役割を果たしており、その大部分の武器は数少ない国々に売られている。例えば、過去20年間で中国が販売した武器のうち60%以上が、バングラデシュ、ミャンマー、パキスタンの3か国によって購入されている。

一部の国々は、一時的に(一部は大量に)中国の武器を購入した後、それを止めてしまった。例えば、アルジェリアは2014~16年の間に中国から総額9億ドル(約1303億円)の武器を購入し、その後はほとんど購入しなくなった。エジプト、イラン、スリランカ、トルコも2000年代に中国から武器を購入し、2010年代~2020年代にかけては購入を停止した。

 

それに対して、2003~22年までの同じ期間に、30か国以上が毎年ほぼ一貫して米国から武器を購入している。

 

この状況は疑問を投げかけている。もし中国の武器が本当に優れているのであれば、なぜその魅力は限定的なのだろうか? なぜリピート顧客が少ないのだろうか? 実際、大量の「一発限りの取引」から推測すると、中国の武器の質は以前より改善してきているが、その大部分はまだ最低限の基準を満たす程度であり、西側諸国、露、イスラエルなどの武器が多方面で上回っている。

1980年代や90年代を振り返ると、中国の武器の品質は劣っているという批判が頻繁にされていた。1989年、タイ訪問中の西側の軍事作家は、中国製69式中型戦車の溶接が粗雑で、鋼材の品質が疑わしい、エンジンが煙を出し、油を噴出していると報告した。更に重要なことに、これらの戦車の火砲と火器管制システムの取り付けが不安定で揺れ動き、精度に大きく影響を与えていた。

 

同時期に西側のジャーナリストたちは、中国の航空機生産施設を訪れた際に、さまざまなタイプの戦闘機の溶接部分が粗雑であり、コックピットが密閉されていない、またリベットの作業も粗雑であると分かった。

▶ 続きを読む
関連記事
現在拡散されているある動画の中で、中共軍の兵士が「党が撃てと言えば撃つ」と発言した。天安門事件でも軍が使った論理である。しかし、命令が下された際、誰かが一瞬でも立ち止まり、心の中で問いかける。「本当に実行すべきか?」その一秒こそが、体制が最も恐れる瞬間なのかもしれない
ネタニヤフ首相が聖書引用で「今は戦いの時」と宣言、トランプ氏と緊急会談へ。イラン弾道ミサイル増産、ロシア技術者撤収、テヘラン爆発相次ぎ、中東最終局面へ
この週末、筆者はトマス・ペインの『コモン・センス』に改めて向き合い、重い気持ちで過ごした。1776年1月に刊行されたこの小冊子は、印刷が需要に追いつかないほど読まれ、文字通り当時の社会に拡散していった。
現在、欧州ではで食料を担う人々が政策に異議を唱えている。規制が現実から乖離し、再生型農業に取り組む農家でさえ息苦しさを感じている。食の安全よりも企業の利益が優先との指摘も
少子化の進行が、世界を「保守化」させるという驚きの予測。リベラル層に比べ保守層の出生率が高いというデータに基づき、将来の人口構成が政治に与える衝撃を、ジョージ・オーウェルの警告を交えて解き明かす