米国で11日、新型コロナウイルスの感染拡大防止を理由に2020年3月に導入されていた不法移民を即時送還できる措置「タイトル42」が失効するのを前に、メキシコからの不法越境者がすでに増加している。写真は米カリフォルニア州サンディエゴ近くで9日、移民に対応する米国境警備隊(2023年 ロイター/Mike Blake)

米・メキシコ国境に移民殺到、即時送還措置の失効控え

[エルパソ(米テキサス州) 9日 ロイター] – 米国で11日、新型コロナウイルスの感染拡大防止を理由に2020年3月に導入されていた不法移民を即時送還できる措置「タイトル42」が失効するのを前に、メキシコからの不法越境者がすでに増加している。

米テキサス州エルパソの国境警備隊は9日、市内の路上に集まっている数百人の移民らに対して、当局に出頭するよう呼びかけを行った。

一方、米南部国境に接するメキシコの複数の都市には、米国への移民希望者が殺到。メキシコのマタモロスでは、テキサス州ブラウンズビルに入ろうと、リオグランデ川を渡る準備をする人々の姿が見られた。

タイトル42では、米国への亡命を求める機会を与えることなく、移民をメキシコに送還することが可能だった。バイデン政権は、コロナ非常事態宣言が解除されるのに伴い、タイトル42も失効させる意向。

ただ、24年の大統領選挙で再選を目指しているバイデン大統領にとって、移民増加は支持率を押し下げる要因になりかねない。政府は週内にも、不法入国を抑制するための大規模な新規制を発表する予定だ。

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