人民元国際化なぜ進まない? 経済学者が読み解く中国の思惑
中国は過去10数年間にわたり、国際市場において人民元決済を推進し、米ドルの優位性に挑戦してきた。ロシアやイラン、イラクでは人民元決済を使用する動きが見られるものの、世界的なシェアは低調なままだ。人民元の国際化はなぜ進まないのか。専門家は取材に対し、中国の構造的問題があると指摘した。
今年3月、ブラジルが中国との貿易を現地通貨で直接決済することを発表し、米ドルの仲介通貨としての使用を廃止した。イラク中央銀行は2月、中国との貿易決済に人民元を使用することを認めると発表した。いっぽう、国際銀行間通信協会(SWIFT)によると、世界の貿易決済に占める人民元のシェアは昨年よりわずかに増加したが、ドルは依然として84%のシェアを確保している。
米国の経済学者黄大衛(Davy J.Wong)氏はエポックタイムズの姉妹メディア・新唐人テレビ(NTDTV)の取材に対し、「人民元決済を受け入れている国には、一帯一路の加入国や中国から融資を受けている国が多く、主として政府主導で進められている。しかし私人間での取引や企業間取引において、人民元が主要な決済ツールとなっているケースはまだ少ない」と述べた。
関連記事
米中首脳が4月に会談を予定する中、米国駐中国大使のデービッド・パデュー氏は、中国共産党(中共)が輸出許可と引き換えに外資系企業に機微な商業情報の提供を求めていると公に批判した
住宅、雇用、消費という「三重の重圧」に押しつぶされ、多くの上海市民が苦境にあえいでいる
中国がASMLの元技術者を雇いEUV露光装置を模倣したが、核心となる独ツァイスの光学技術を再現できず、ハイエンドチップ製造は困難との見方がある。独自開発を誇示する中国と冷ややかな欧州メディアの対立を追う
中共当局が発表した統計によると、青年層の失業率が低下したとされている。しかし、市民の証言によると、実際の失業率は政府発表の水準をはるかに上回っているという
社会保障制度の拡充は、中国の消費を動かす鍵となるか? おそらくそうだが、それは容易な道ではない