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ケトジェニック・ダイエットでは、でんぷんの総摂取量は1日50g未満、野菜の摂取量は少なく、肉や脂肪の摂取量が多いので、多くの食品を諦めなければなりません。
1・3・3食ダイエットは、16:8ファスティングやケトジェニック・ダイエットに比べ、よりバランスの取れたダイエット法です。
栄養学的な定義では、低糖質食とは1日130g未満のでんぷんを使用した食事と定義され、1・3・3食では1日90~120gの総でんぷんを摂取し、基礎代謝や筋肉の成長に必要なカロリーの一部を野菜で摂取します。
さらに、タンパク質の摂取量も十分なものです。
私はこれまで、多くの高齢の糖尿病患者を1・3・3食で治療し、成功させてきました。
これらの患者の約半数は、低糖質食を開始する前にインスリン分泌を促進するための薬物を必要とします。食事調整後は薬の量を減らすことになりますが、4〜5年後には、薬を飲み続ける必要があるケースは5%程度になりました。また、1・3・3食を利用してインスリンの投与をやめた糖尿病患者もいます。
1・3・3低血糖食は、一般人への長期適用にも適しています。
ただし、糖尿病患者が血糖値を下げるために新しい食事療法を試したい場合は、食事の変更と血糖値の薬の調整が伴うので、医師に相談する必要があります。
ピラミッド型運動で運動を習慣化する
食事とは別に、運動も健康づくりの重要な手段であり、習慣化することが必要です。私は、多くの人に、ピラミッド型の運動を提唱しています。
まず、座りっぱなしを避け、立てるときは立ち、歩けるときは歩き、できるだけ早足で歩くことが勧められています。「1日1万歩歩けば健康になる」という言葉がありますが、「1日1万歩」は基本であって、もっと歩いた方がいいでしょう。
ピラミッドの中段には、ストレッチとバランス、そしてプライオメトリクストレーニングがあります。ここ2〜3年、コロナ流行によってジムに通えなくなった人も多いと思いますが、これらの運動は自宅でもできます。
プライオメトリクスといっても、重量挙げなどの選手のトレーニング方法とは異なります。バケツを持ち上げたり、除湿機に水を注いだりするのも、スクワットや腹筋、腕立て伏せと同様、すべてプライオメトリック運動なのです。私は、プライオメトリクストレーニングに最適な「エラスティック・バンド」を使うことを勧めています。
有酸素運動は運動ピラミッドの頂点に位置しますが、それは少なくてもよいという意味ではありません。ストレッチやバランス、プライオメトリックのトレーニングをしっかり行った上で、これを行えば行うほど、心肺機能が向上するという意味です。
健康的な減量と血糖値の低下のための
「1・3・3食事法・運動療法」
私の経験では、多くの人が食生活の改善と運動によって健康を手に入れています。
例を一つ紹介します。2021年10月に154.3kgの男性が来院しました。今年9月には、1年足らずで体重が50kgも減り、104.1kgになりました。数ヵ月後には復帰し、その頃には100kgを切っている見込みです。
この方は、相談に来た当時は血糖値が高くなかったのですが、ご家族に糖尿病の方が多くいるそうで、このまま体重を放置しておくと、将来糖尿病を発症することはほぼ間違いありませんでした。
また、もともと朝食に餃子10個と1・3・3食の3倍以上のでんぷんを食べていた男性は、食事調整後4カ月で体重を80kgから72kgに減らすことができ、血糖ヘモグロビンや脂肪重量などの健康指標も大幅に改善されたそうです。
またある女性は、血糖値ヘモグロビンが6.4%と糖尿病の基準値に近かったのですが、6カ月で体重が49kgから44kgに減り、血糖値ヘモグロビンも5.9%まで下がりました。
実際、もともと肥満度が高くない2型糖尿病患者の中には、糖尿病治療のためにやはり脂肪を落とす必要がある人もいます。このような方々は、筋肉量を正常に保ちながら健康的に減量するために、専門家の指導が必要です。
(完)
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