1月12日、英政府は、旧植民地である香港の昨年上期について議会向けにまとめた報告書を発表し、中国政府が香港での自由を体系的に浸食し、香港当局も言論の自由を弾圧していると批判した。写真は香港で昨年10月撮影(2023年 ロイター/Tyrone Siu)

英政府の香港巡る議会報告書、中国による自由浸食を批判

[ロンドン 12日 ロイター] – 英政府は12日、旧植民地である香港の昨年上期について議会向けにまとめた報告書を発表し、中国政府が香港での自由を体系的に浸食し、香港当局も言論の自由を弾圧していると批判した。

クレバリー外相は報告書の前書きで、中国政府によってさまざまな局面で自由が法的・制度的に浸食され、香港一般市民の生活への制限も強化されていると指摘。「香港当局は言論の自由や報道の自由、集会の自由を弾圧し続けている。個人や市民社会のグループが自己検閲をするようになり、独立した報道機関の大半が閉鎖に追い込まれた」と批判した。

これに対し、中国の在英大使館は「事実をねじ曲げている」とし、「強い不満」を表明。同大使館報道官は「香港が中国に返還されて久しい。香港の事柄は純粋に中国の内政問題で、外国の干渉する余地はない」とした上で、「英国側に対し、この現実を理解し、植民地的発想を捨てるよう強く求める」との主張を改めて示した。

廃刊を余儀なくされた香港の民主派日刊紙、蘋果日報(リンゴ日報)の親会社の創業者、黎智英氏は国安法違反罪に問われて収監中。今週には、同氏の弁護団が釈放に向けた支援を求めて英外務省高官と会ったことで香港当局と中国当局が強く抗議している。

関連記事
オーストラリアの上院は現在、海外でのオーストラリア市民の不当拘束事件について調査を行っている。9月26日、元英 […]
「アメリカ原潜シーウルフ、日本到着」 2022年、アメリカ海軍のシーウルフ級潜水艦シーウルフ(SSN 21)が日本に到着。高度な秘密を保持されるこれらの潜水艦は、情報収集や特別任務を主に行う高速攻撃潜水艦であり、地上攻撃巡航ミサイルや魚雷も装備しています。
2024年の米副大統領候補討論会では、バンス氏とウォルツ氏が対中政策を巡って鋭く対立した。バンス氏は中国共産党の経済的脅威に対抗する強硬派であり、米労働者を守ると誓う一方でウォルツ氏は中国との協力関係を重視し、穏健な立場を取る。両候補の政策が米国の将来に大きな影響を及ぼす可能性がある
時にはバカになることも必要?中国の若者の「瘋遊」ブーム
岩屋毅外相は4日、韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官と電話会談を行った。日韓協力が国際社会全体の平和と安定にとって大事だと確認した