高機動ロケット砲「ハイマース」を背景にスピーチする米フリン将軍(米太平洋陸軍公式ツイッターより)

ハイマースなど米軍装備、訓練後も南西諸島に 連携強化し中国の脅威に対応=米司令官

与那国島周辺海域に中国のミサイルが着弾するなど軍事的脅威が強まるなか、米太平洋陸軍司令官のフリン将軍は9日、日本の自衛隊など同盟国との共同訓練は力の均衡を保つことができる「カウンターウェイト」であると強調した。自衛隊との島嶼防衛訓練を終えた後も、ロケット砲「ハイマース」など一部兵器は「急いで撤収はしない」とし、残す意向を示した。

陸上自衛隊は8月下旬から米陸軍と実動訓練「オリエント・シールド22」を実施、島嶼防衛訓練を行った。9日、陸上自衛隊奄美駐屯地を訪問したフリン氏は、訓練終了後も一部兵器を駐屯地等から撤収せず、次回の訓練のために残しておく考えを示した。フリン氏によれば、年内に少なくとも同地域で2度訓練がある。兵器を残しておくことは「(米軍の)能力を前方展開させる機会」でもあると強調した。

フリン氏は同日、東京で開いた記者会見で、日本を含むインド太平洋地域の同盟国とより強固な連携関係を構築することの重要性について指摘。米軍が加わる地域の多国間訓練は、中国の軍事的拡張に対抗し、地域の力の均衡を保つよう調整する「最大のカウンターウェイト(釣り合いを保つおもり)だ」と表現した。

▶ 続きを読む
関連記事
防衛省統合幕僚監部は10月14日、中共海軍の空母「遼寧」を含む艦艇計4隻が沖縄本島と宮古島の間を通過し、太平洋へ進出したと発表。石垣島の南約250キロの海域で「遼寧」から艦載戦闘機が発着艦する様子も確認された
小泉防衛相は10月14日の衆院予算委で、中共政府の「新型軍国主義」言説に「核兵器も戦略爆撃機も持っていない国に対し、いずれも持つ国がそう主張する」と指摘。中共政府の言説に「共感する国がいるのか」と疑問を呈した
小泉防衛相は10月13日の閣議後記者会見で、北朝鮮による弾道ミサイル発射の増加や、中国の軍事力増強、ロシアと中国の軍事連携の動きなどを挙げ、日本を取り巻く安全保障環境が「戦後最も厳しく複雑」になっているとの認識を示した。
防衛省は10月9日、「即応宇宙輸送能力」の調査研究開始を発表した。有事などで失われた衛星機能の迅速な回復を目指し、民間からロケットの製造・打ち上げ方法の提案を募る。安全保障と宇宙産業の接点となる一方、実用化の時期や予算規模は未定だ
政府は10月1日、サイバー対処能力強化法とサイバー対処能力整備法の一部を施行し、重大なサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の運用を開始した