気功の治癒力の神秘 良い気功の選び方とは?

中国社会では、気功健康に良いことは多くの人が知っており、治らない難病に苦しむ人が気功による治療を受けることも多いようです。現在、中国社会だけでなく、西洋でも多くの人が体を鍛えるために気功を選んでいます。気功とは一体何なのでしょうか、気功療法は私たちの健康にどのような効果をもたらすのでしょうか。そして、自分にとって最適な気功はどうやって選べばいいのでしょうか?
 

気功でどうして健康になれるの? 漢方薬とは切っても切れない関係

気功の治療効果を理解するためには、まず中国医学の基本的な知識を理解する必要があります。

漢方医学では、人体が生きているときには生体エネルギーがあり、生体エネルギーがあるからこそバイタルサインがあるという、人体のエネルギーシステムを非常に明確に理解しています。医師が使う心電図や脳波も生体エネルギーの有無をモニターしていますが、生体エネルギーという物質は目に見えないので、医師にはわかりません。漢方医学では、生体エネルギーを「気」と呼びます。この「気」は空気のように目に見えず、触れることのできないものですが、人間の生命活動には欠かせないものです。

血液循環が血管の中で行われるように、「気」も目に見えない水路を通って移動します。この水路は網の目のように非常に複雑で、それが漢方でいうところの経絡です。経絡が働かなかったり、逆方向に走ったりすると、体にさまざまな不具合が生じます。

中医学では、気にも熱・寒・湿・燥があり、動・静があるというバランスの問題があります。腎陰が不足するなど気のバランスに問題があると、ほてりや寝汗が出るので、体内のエネルギーのバランスを整える必要があるのです。

では、「気」はどのように鍛えればいいのでしょうか、気の経路はどうすれば整えられるのでしょうか。

簡単に言えば気功の機能は、これらの目的を達成するために、気を動かせるように鍛錬することです。

・気血の流れを促進し、経絡を開放した状態にする。

・気と血を正しい方向に保つ。

・熱と冷、湿と燥、静と動など、気と血のエネルギー特性のバランスを保つ。
 

気功の焦点は、瞑想ではなく、良い思考にある

ご存知のように、人が病気になる原因は感情的な原因や生活習慣の原因などさまざまですが、感情的な原因はどこから来るのでしょうか。

例えば、物理的に攻撃しようとする場合、相手は筋肉や骨に触れなければ傷つけられません。でも、エネルギー的に傷つけようとする人は、全く触れなくても、ただ意地悪な言葉を言ったり、とても冷たい目や醜い顔をしたりするだけで、実は殴られるより確実に傷つくのです。ですから、家庭環境であれ社会環境であれ、感情的に不健康な環境に長くいると、エネルギーに大きな影響が出ます。感情的なストレスは、気や血の滞りやアンバランスを引き起こすこともあります。

特に漢方医は、心の安らぎ、休息と瞑想の重要性を強調しますが、これは漢方医がよい結果を出すために必要な基礎となるものです。しかし、心の平静を保つことは、言うのは簡単ですが、実行するのは困難です。なぜなら、この世界には私たちの心の状態に影響を与えるものがたくさんあり、心の平静を得るためには鍛錬が必要だからです。

人の感情は、自分の周りで起きていることにどう反応し、どう判断するかの一つの機能です。悪いことがあれば怒り、良いことであれば喜びます。では、何が私たちの判断を決めているのでしょうか。それは、私たちの価値観やその人の世界観や信念の問題です。ですから、信仰というのは非常に大切なもので、中国の伝統医学である黄帝内経などでも、徳というものを繰り返し強調していますが、これは健全な信念体系を持ったときに、魂にとって非常に良い、永遠のエネルギーとなります。そしてこれは気功とは別の概念にも関わってくるのです。

ランニングやスポーツで体を動かしている人は多いと思いますが、かつては気功も運動の一種として理解している人が多かったようです。

実際、李洪志氏の『轉法輪』を読んだ人は、気と功が同じものではないことを理解していると思います。実は「功」とは、人が修行し、心を磨くときに生まれる永遠のエネルギーのことで、魂の未来に直結するものなのです。

なぜ、善意で気功を練習し、善意で瞑想すると効果があると言うのでしょうか。なぜなら、良い思考で瞑想することの焦点は、瞑想ではなく、良い思考にあるからです。また、漢方では「徳」を特に重視しますが、これは実はとても健康的な永遠のエネルギーなのです。

「気」は非常に不安定で、常に消費されています。また、非常に敏感で、感情や外的なものに影響されやすく、間違った方向に動いたり、バランスを失ったりすることがあります。人は怒りがあると病気になると言われています。人生で忙しいというのは、気で忙しいということです。怒りや喜びという感情を表すこれらの言葉はすべて「気」からくるものです。

私はこれまで、自分の信念や感情、ライフスタイル、人との関係などにあまり関心を持たず、自分の身体の事ばかりを考えてきたのですが、今はそのやり方を見直しています。なぜなら、最終的に人は身体のために生きているわけではないからです。健康な身体もいずれは終わりを迎え、身体の維持だけでは、やがて虚しさと恐れを感じるようになります。しかし、人間の生命の本質は、漢方医学では、道徳によって人間の魂が養われることにあるのです。実は、この西洋と東洋の良い考えや瞑想の考え方は同じで、ポジティブ・エネルギー心理学と呼ばれています。
 

気功の選び方

欧米にはヨガなどの運動があり、アジアには気功がたくさんあり、中には習うのにお金がかかるものもあります。そんな中、自分に合った気功をどうやって探せばいいのでしょうか。

現在のヨガ、瞑想、正念の方法の多くは、最も古い伝統的な修行と修養の概念からきています。その後、人々は実践の意味がわからなくなり、これらの実践体系を解体し、自分たちの考えやニーズに合った内容を取り出し、さまざまな手法に変え、新しい用語を追加していったのです。ですから、現在私たちが目にするさまざまな種類のヨガは、人々にとって一種のセラピーとなっており、当然、その対価としてお金を取られることになるのです。

しかし、本来の修行は課金しないものです。かつてのイエスの修行はお金を取らず、人々にすべきこと、すべきでないことを伝えるだけでした。釈迦も、道教の開祖である老子もそのようにしていました。

これらの真の伝統的な修行の目的は魂を救うことであり、肉体的な効果はあくまで副産物であって、主役ではありません。

したがって、個人的には、修正、改良、変異したものを選ぶよりも、良い鍛錬方法を選ぶことをお勧めします。なぜなら本物の気功は、その目的がお金を稼ぐことではなく、また完全にあなたの癒しと体力のためでもないため、課金することはありません。優れた鍛錬方法で重要なのは、生化学的、エネルギー的、スピリチュアル的など、あらゆるレベルで恩恵を受けることができる、非常に統合された完全なシステムであることです。

(翻訳・香原咲)

楊景端