北京にあるウェイボー(微博)のオフィス。2014年4月16日撮影(Wang Zhao/AFP/Getty Images)

「立ち上がれ」中国SNSが中国国歌を封殺、上海ロックダウンで不満

深刻な物資不足や二次被害を引き起こした上海のロックダウン(都市封鎖)は、国民の不満に火をつけた。

中国版ツイッタ‪ーの「微博(ウェイボー)」上に、当局への不満をぶつけるトピックスが多数あった。中には、中国国歌『義勇軍行進曲』の冒頭の呼びかけ文「立ち上がれ! 奴隷になるのを望まぬ人々よ!(起来! 不愿做奴隶的人们! )」も含まれている。

同曲は1930年代に抗日戦争に参加する義勇軍兵士の士気を鼓舞するために作られた。歌詞に「中華民族が最大の危機に到る時、誰もが最後の雄叫びを余儀なくされる」と書かれている。

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