西側諸国、G20からのロシア除外を検討=関係筋
[ワルシャワ 22日 ロイター] – ロシアのウクライナ侵攻を受け、西側諸国は主要20カ国・地域(G20)からロシアを除外するかどうかを検討している。事情に詳しい関係者が22日、ロイターに述べた。
主要7カ国(G7)関係者は「ロシアがG20加盟国として適切かどうかについて議論されている」と指摘。「ロシアが加盟国であり続けるなら、G20の有用性は低下するだろう」とした。
また欧州連合(EU)関係者は、今後のG20の会合でロシアの除外について議論されると言及。「今後の閣僚会合にロシアが参加することは欧州諸国にとって大きな問題になる旨が(輪番制でG20議長国を務めている)インドネシアに明確に伝えられた」とした。ただ、特定の国を除外する明確なプロセスはないという。
さらにG7関係者は、インドネシアやインド、ブラジル、南アフリカ、中国などがG20からのロシア除外に同意する可能性は低いとした。
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、バイデン大統領が今週ブリュッセルで同盟国と協議する際、ロシアをG20から除外するために動くかどうかについて、「国際機関や国際社会においてロシアが通常通りではいられないというのがわれわれの考えだが、米国は他のいかなる宣告をする前に同盟国と協議する予定だ」と語った。
これに先立ち、ポーランドのピオトル・ノヴァク開発・技術相は声明で、G20からのロシア除外が先週ワシントンで開催された会合で協議されたと発表。記者団に対し「特にレモンド米商務長官との会談で、G20からのロシア除外を提案した。これには前向きな反応と同意が得られ、バイデン米大統領に伝えられることになった」と述べた。
一方、商務省の報道官によると、レモンド商務長官はノヴァク氏との会合で「G20の運営を含め多くのテーマについてポーランド側からの見解を歓迎したが、G20の提案に関して米政府を代表して立場を表明しなかった」とした。