ポーランドは22日、主要20カ国・地域(G20)からロシアを除外するよう米政府関係者に提案したと発表した。2月18日撮影(2022年 ロイター)

西側諸国、G20からのロシア除外を検討=関係筋

[ワルシャワ 22日 ロイター] – ロシアのウクライナ侵攻を受け、西側諸国は主要20カ国・地域(G20)からロシアを除外するかどうかを検討している。事情に詳しい関係者が22日、ロイターに述べた。

主要7カ国(G7)関係者は「ロシアがG20加盟国として適切かどうかについて議論されている」と指摘。「ロシアが加盟国であり続けるなら、G20の有用性は低下するだろう」とした。

また欧州連合(EU)関係者は、今後のG20の会合でロシアの除外について議論されると言及。「今後の閣僚会合にロシアが参加することは欧州諸国にとって大きな問題になる旨が(輪番制でG20議長国を務めている)インドネシアに明確に伝えられた」とした。ただ、特定の国を除外する明確なプロセスはないという。

さらにG7関係者は、インドネシアやインド、ブラジル、南アフリカ、中国などがG20からのロシア除外に同意する可能性は低いとした。

サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、バイデン大統領が今週ブリュッセルで同盟国と協議する際、ロシアをG20から除外するために動くかどうかについて、「国際機関や国際社会においてロシアが通常通りではいられないというのがわれわれの考えだが、米国は他のいかなる宣告をする前に同盟国と協議する予定だ」と語った。

これに先立ち、ポーランドのピオトル・ノヴァク開発・技術相は声明で、G20からのロシア除外が先週ワシントンで開催された会合で協議されたと発表。記者団に対し「特にレモンド米商務長官との会談で、G20からのロシア除外を提案した。これには前向きな反応と同意が得られ、バイデン米大統領に伝えられることになった」と述べた。

一方、商務省の報道官によると、レモンド商務長官はノヴァク氏との会合で「G20の運営を含め多くのテーマについてポーランド側からの見解を歓迎したが、G20の提案に関して米政府を代表して立場を表明しなかった」とした。

関連記事
ロイターの報道によると、ロシアは中国に秘密裏に武器プロジェクトを設立し、ウクライナ戦争を支援するための攻撃型無人機の開発と生産を行っている
オースティン米国防長官はウクライナのウメロフ国防相と電話会談を行い、米国のウクライナに対する揺るぎない支援を再表明した。米国防総省が23日に明らかにした。
ウクライナ政府は22日、200億ドルの外貨建て国債の再編について、民間債権者グループと基本合意に達したと発表した。
米共和党の大統領候補に指名されたトランプ前大統領は19日、ウクライナのゼレンスキー大統領と同日に「非常に良い」電話会談を行ったと、自らの交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」への投稿で明らかにした。
ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、英国のスターマー首相の招待で同国の閣議に出席した。外国の首脳が英国の閣議に出席するのは異例。