18日、リアム基地を訪問したバン国防相がフェイスブックに投稿した写真の背景に写る中国の浚渫船(カンボジアのティア・バン国防相のFacebookより)

中国支援のカンボジア海軍基地 周辺に浚渫船 深海港建設か

カンボジア南部にあるリアム海軍基地の沖合に、水深を深くする浚渫船が確認されている。中国の資金提供を受けて改修が進む同基地は南シナ海のタイランド湾に面する。中国の大型軍艦が寄港可能になれば、地域の領有権問題や安全保障のバランスが崩れる恐れがある。

米シンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)は21日、カンボジア政府が今月発表した写真や商業衛星画像には、浚渫船が写っていると公式ウェブサイトで報告した。「リアム基地は水深が浅く、小型の巡視船に利用が限られている。深海港ができればカンボジアや中国(共産党)の海軍にとってより便利な基地になる」と分析した。

かねて米国とオーストラリアが支援したリアム基地に、米国防総省は2019年に修復工事を申し出たがカンボジア当局は拒否。いっぽう、基地の新たなインフラ建設支援をする中国に対して、基地を30年利用可能にする秘密協定に当局は調印したという。ウォール・ストリート・ジャーナル紙が同年7月に報じた。

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