農薬や虫が付きやすい!洗うのが難しい野菜6選 正しい洗い方は?   

野菜は農薬や害虫の問題が発生しやすいので、調理前に洗うことが大切です。しかし、野菜によっては洗いにくいものもあり、農薬や害虫のリスクをどう解決すればいいのでしょうか?

一般的に、野菜の洗い方といえば、「浸す」、「洗う」、最後に「刻む」。この3ステップを踏むことが原則で、効果的に残留農薬のリスクを低減することができます。ただし、ブロッコリーレタス、コリアンダー、キノコ、キャベツ、ゴーヤ、ピーマンなどは、見た目が滑らかではないし、生食する必要があるため、洗浄に手間がかかります。

洗いにくい野菜 1.ブロッコリー、カリフラワー

洗いにくい原因:
ブロッコリーを食べたら、虫の死骸がついていた!という経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。ブロッコリーやカリフラワーは、可食部である「花」がある野菜で、花と花の隙間には農薬や虫が付着しやすくなっています。

洗い方:
ブロッコリーやカリフラワーは10~15分程度水に浸し、農薬が水に溶けた後、流水ですすぎ、残留農薬を洗い流します。不安な場合は、さらに3~5分茹でて(沸騰する必要はなく、軽く茹でた後、取り出して水気を切ればOK)、残った農薬がお湯の中で溶けるようにしましょう。

虫の卵を除去するために、林口長庚病院の臨床毒物学者である譚敦慈(タム・ドゥンチー)さんは、カリフラワー全体が洗面器に張った水面を出入りするように上下に洗い、花球の隙間に水が流れ込むようにすることを提案しています。これにより、卵や汚れを洗い出すことができます。水洗いした後、柔らかい毛のブラシで茎をやさしくブラッシングしてください。

虫の洗い残しがないか心配な場合は、花球をざるに入れ、一度強めの水流で洗うか、塩水に浸けて虫を落としてから鉢に入れるようにしましょう。台湾農業薬物毒物試験所によると、塩で洗うと農薬が野菜や果物に入りやすいので、塩水に浸す前によく洗ってくださいとのことです。
 

ブロッコリーやカリフラワーをさっと湯通しして、農薬を除去。 (Shutterstock)

洗いにくい野菜 2. レタス

洗いにくい原因:
レタスやラディッキオなどのレタス類は生で食べることが多く、食べる前にしっかり洗う必要があり、手間がかかります。

洗い方:
台湾の権威ある農薬専門家で国立台湾大学農芸化学科教授の厳瑞宏氏は、著書『野菜を正しく洗って農薬の影を消す』の中で、農薬は野菜全般を加熱することで消散されると言及しています。しかし、レタスはこの段階が抜けているので、購入時には品質要求に特に注意する必要があります。

栄養士の許育禎さんによると、レタスを扱う際には「浸すことがとても重要」だそうです。まず、一番汚れている外側の葉をはがし、15分ほど浸けてからすすぎます。「基本的には、汚れた外側の葉をはがし、内側を洗う」のだそうです。

葉が大きい野菜を洗うときは、葉を1枚ずつはがし、弱めの水流ですすぐとよいそうです。葉を上に、茎を下にして洗い、茎を指で軽く揉みます。全部洗ったら、もう一度さっと水洗いしてください。
 

レタスを洗うときは、葉を上に、茎を下にして洗い、茎を指でやさしくこするように洗う。 (Shutterstock)

洗いにくい野菜 3. コリアンダー

洗いにくい原因:
コリアンダーはレタスと同様、主に生食します。例えば、刻んで麺類やスープなどの料理に振りかけたり、醤油と合わせてディップの一部にしたりします。しかし、コリアンダーの小さな葉や柔らかい茎は、きれいにこすり洗いするのが難しいのです。

洗い方:
コリアンダーやコールラビなど、小さくて柔らかい葉物野菜を洗うときは、小さな水流でゆっくりと洗面器を満たし、葉の茎を少しだけ握って手で持ち、水の中で葉を逆さまにしてかき混ぜます。水が汚れてきたら、水を流し、新しい水を入れて、また繰り返します。最後に、野菜を洗面器に入れ、何度か水を取り替えながら20分ほど水に浸します。
 

コリアンダーの葉は小さく、茎はとても柔らかいので、きれいにこすり洗いするのは難しいです。 (Shutterstock)

洗いにくい野菜 4. キノコ類

洗いにくい原因:
キノコは種類も多いです。一般的に、キノコは水を吸いやすく、水洗いをすると風味が落ち、菌床は大きくてペラペラしているため、勢いよく洗うと壊れてしまうものもある、などと言われます。

洗い方:
キノコは栽培過程で農薬をあまり必要としないため、調理前に洗う必要はないと一般的に言われています。許育禎さんによると、キノコの根元を取り除き、濡らしたキッチンタオルでキノコ本体を優しく拭けばいいそうです。

でも、譚敦慈さんは洗っていない野菜は食べないと言っていました。キノコはさっと洗ってから水気を切るか、野菜用の脱水機にかけて水分を飛ばすそうです。

南台科技大学の元バイオテクノロジー教授で、キノコ栽培を研究してきた陳啟楨氏は、キノコの中でもキクラゲは農薬の問題が大きいと指摘します。キクラゲを水に浸して軽くかき混ぜ、新しい水に変えて、また浸してかき混ぜる、というのを2〜3回繰り返すといいそうです。
 

キクラゲは農薬の問題がある可能性が高いので、まずは浸け置き洗いをしてください。 (Shutterstock)

洗いにくい野菜 5. キャベツ、ハクサイ

洗いにくい原因:
キャベツなどの葉物野菜は、葉が何重にも包まれているため、内側の葉は洗いにくいですが、葉を一枚一枚はがして洗うのは面倒です。

洗い方:
台湾の衛福部によると、これらの野菜に含まれる農薬のほとんどは外側の葉に残っており、内側の葉には比較的少ない農薬しか含まれていないそうです。そのため、一番外側の2~3枚の葉を剥いてから洗い始めるのがおすすめです。

譚敦慈さんは、まず調理する量のキャベツを切り落とし、葉をむいて流水にさらすという方法を教えてくれました。 葉っぱを一枚一枚洗う必要はありません。
 

キャベツなどの葉物野菜は、一番外側の葉を2~3枚はがし、流水にさらす。 (Shutterstock)

洗いにくい野菜 6. 野菜の表面に凹凸がある野菜

洗いにくい原因:
ゴーヤやピーマンは表面に凹凸があり、パプリカやトウガラシは先端の凹みが深く、土や農薬が付着しやすくなっています。

洗い方:
許育禎さんはまず目に見える表面の泥を洗い流し、それから水に浸します。最後に、柔らかいブラシやスポンジで表面をこすり、流水ですすぎます。
 

ピーマンの表面には凹凸があり、先端の凹みも深いため、洗うのが困難です。 (Shutterstock)

(翻訳・里見雨禾)