台湾の蔡英文総統は1日、中国に対し軍事衝突は解決策ではないとの新年談話を発した。昨年12月撮影(2022年 ロイター/Annabelle Chih)

中国の軍事冒険主義に警鐘、台湾総統が新年談話

台北 1日 ロイター] – 台湾の蔡英文総統は1日、中国に対し軍事衝突は解決策ではないとの新年談話を発したが、中国はこれに対し台湾が一線を越えれば「深刻な破滅」につながると警告した。

蔡総統は「北京当局に対し、状況を見誤らず軍事冒険主義の内部拡大を防ぐよう求めたい」と述べた。

中国の習近平国家主席は31の新年に向けた演説で、「母国」の完全な統一は台湾海峡をはさんだ双方の人々が共有する強い希望だと述べていた。

蔡総統の演説に対し、中国国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は、平和的統一に向けた努力を表明した上で、「台湾独立派が挑発と強要を続け、あるいはレッドラインを越えれば、断固たる措置を講じる」とし、独立の追求は台湾に「深刻な破滅」をもたらすだけだと述べた。

蔡総統は「意見の相違解決に軍事は決して選択肢にならない。軍事衝突は経済的安定に影響を与える」とも語った。

また、台湾は香港の状況を引き続き注視していくとし、選挙への干渉や民主派メディア幹部の逮捕を挙げて「香港の人権と言論の自由を人々は一段と憂慮している」と指摘。

「我々は主権を堅持し、自由と民主主義の価値を支持するとともに、領域の主権と国家安全を守り、インド太平洋地域の平和と安定を維持する」と述べた。

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