2020年7月1日、香港で行われたデモの際、デモ隊の群衆に向かって道路を走る警察の機動隊(Anthony Kwan/Getty Images)

奈落の底に落ちた香港 「中国式民主主義」の偽善を露呈

香港は、中国共産党のいわゆる「全過程にわたる民主」の苦い果実を味わっている。中国共産党の支配下で、香港の民主主義が悪夢と化すのを見るのは辛いことだ。

1997年に中国政府が「一国二制度」の枠組みで、香港に「50年間」の政治的自治を認めると約束したにもかかわらず、香港特別行政区は中国共産党の政治体制に完全に統合されつつある。

1990年代から現在に至るまで、中国共産党は香港に対する「正当な」政治的・社会的支配を実現するために、「一国二制度」の枠組みを侵食し続けている。この枠組みは、「ラバースタンプ(ゴム印)議会」と揶揄される中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)が1990年に採択した基本法の具現化であり、「香港人による香港の管理」「高度な自治」の保障を盛り込んだ。

▶ 続きを読む
関連記事
中国が進める「軍民融合」の実態を解説。商船をミサイル艦へ転換する「中大79」や、戦車を輸送する大型フェリー、さらに「海上民兵」という民間を装う準軍事組織の脅威など、偽装される海上戦略の深層に迫る
世界保健機関(WHO)のパンデミック対策の目玉として鳴り物入りで進められてきた「パンデミック協定」の最終合意が、またも合意不達のまま延期となった。この事は何を意味するのか
日本の象徴である富士山の山頂で、中国人観光客が突然、中国国旗を振りかざした。これに対してアメリカ海兵隊員と推測される人物が日本国旗を振り返した事がXで議論を読んでいる。この出来事から現代中国人の言動に大きな影響を与えている中国共産党文化の毒素が現れている
IMFが中国経済の危機を分析。共産主義の統制が壁となり、国民の消費が進まない歪んだ構造を指摘しています。なぜハイテク投資ばかりで生活が楽にならないのか? 中国が抱える「イデオロギーと経済」の矛盾を解説
ホルムズ海峡の混乱により、世界の注目は紅海の入り口「バブ・エル・マンデブ海峡」へ。ジブチで隣接する米中両軍の基地を比較し、輸送ルートの支配権を巡る現状を解説。米国の圧倒的優位と中国の弱点を解き明かす