米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の沖合で推定12万6000ガロン(3000バレル)の原油が流出し、海岸に到達した。地元ハンティントン市が発表した。写真は3日、ハンティントンビーチで原油を取り除く作業員(2021年 ロイター/Gene Blevins)

カリフォルニア州沖で原油大量流出、海岸に到達 鳥や魚の死骸も

[ハンティントンビーチ(米カリフォルニア州) 3日 ロイター] – 米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の沖合で推定12万6000ガロン(3000バレル)の原油が流出し、海岸に到達した。地元ハンティントン市が発表した。

同市の市長は3日の記者会見で、流出は2日朝に最初に報告され、油は約13平方マイルに広がっていると指摘。沿岸部の湿地帯も含め、「環境の大惨事」が起きていると述べた。

原因は沖合の石油掘削施設のパイプラインの破損。一帯は、油まみれになって死んだ魚や鳥が打ち上げられているという。海岸は閉鎖され、地元で予定されていた航空ショーも中止になった。

市長によると、掘削施設の運営体はテキサス州ヒューストンのアンプリファイ・エナジー傘下のベータ・オフショア。アンプリファイの最高経営責任者(CEO)はカリフォルニア州ロングビーチでの記者会見で、パイプラインの操業は既に停止させ、中に残っていた油は吸い出したと語った。

事態の収拾対応を率いている沿岸警備隊は3日、24時間体制で原因究明に当たっていると表明。これまでのところ、約3150ガロンの原油を回収したという。

被害地域が選出選挙区に含まれる共和党のミシェル・スティール下院議員はバイデン大統領に書簡を送り、同州オレンジ郡に大規模災害宣言を出すよう要請した。宣言が出されれば、原油流出への対応に連邦政府の支援が可能になる。

同議員はその後、CNNに対し「本当にひどい災害だ」と強調した。

関連記事
北極海と北大西洋の間にあるグリーンランド。トランプ氏は22日、デンマーク王国内の自治領である同島について、米国による管理と所有が「世界の安全と自由を確保する上で絶対に必要だ」と述べた。トランプ氏の発言の真意は?
ニューヨーク・タイムズが神韻芸術団に対して掲載した批判的な記事。その裏には、中国共産党によるプロパガンダの影響があるのか?元演奏家ユージーン・リュー氏が、記事の偏見と事実の省略について語り、神韻の使命とその本質を明らかにする。
日鉄のUSスチール買収についてCFIUSが最終審査結果を提出。しかし委員会内でのコンセンサスが得られず、最終判断はバイデン大統領に委ねられることとなった。
米国議会が米中科学技術協定(STA)の更新に対する懸念を表明。パンデミック時に明らかになった中国共産党によるデータ共有制限や倫理問題を含む、STAが抱えるリスクとは何か。議会が提案する安全策や人権保護の必要性に迫る。
公開委任は、Googleがスマホメーカーに対し、自社の検索アプリを搭載する条件で「Google Play」を利用させるなどの行為を問題視。2023年10月から調査を開始し、世界的な規制強化の流れその中で、日本でも巨大なIT企業に対する初の排除措置命令を行う予定です。