2021年の初め頃のことです。
2人の高齢女性が、新型コロナウイルスに感染しました。
その年齢は、なんと117歳と105歳。
2人は、いずれもワクチン接種を受けていませんでしたが、穏やかな日常のなかで心静かに受け止め、神への篤い信仰を貫くことで、見事にウイルスを撃退しました。
「ワクチンは、他の人に回して」
1904年生まれで、南フランスのトゥルン市にある高齢者施設に住む修道女のアンドレさんは、現在のところ世界で2番目の長寿の人です。
もう視力もなく、車イスを常用しています。
今年1月、この施設で集団感染が発生し、アンドレさんも感染が確認されました。
隔離中、アンドレさんは疲れのためか普段より長く寝ていましたが、毎日いつも神への祈りを捧げており、ついにウイルス感染による発病は起きなかったのです。
話好きの修道女であるアンドレさんは、隔離された後「(もう彼女の目は見えないのですが)いつまた皆に会えるの?」「なぜ誰も私をお見舞いに来てくれないの?」と何度も聞いたそうです。
そのうえ彼女は、自身が感染したとはあまり思っていなかったらしく、「なぜ皆、新型コロナの話ばかりするのかしら」と、疑問に思っていたらしいのです。
この施設の担当者であるタビラ氏は、アンドレさんが「私はウイルスも死も怖くない。他人が感染することだけを心配している。ワクチンは、私にではなく、必要な人に回してほしい」と話している、と伝えました。
数週間の隔離を経て、アンドレさんは順調に回復しました。
当時、この高齢者施設では80人の入居者が感染して、そのうち11人が死亡したといいます。
タビラ氏は、117歳の超高齢でありながら見事に回復したアンドレさんについて、「彼女に何か秘訣があるとすれば、自分の人生が終わった時に、再び創造主に会えると固く信じているということでしょう」と言います。
心の中の強い信仰が、彼女の命をしっかり根付かせたようです。
コロナを追っ払った「鉄の女」
替わって、こちらは米ニュージャージー州。
ある高齢者施設で最年長の入居者であるルシア・デクラークさんは、105歳の誕生日に感染しました。
幸い、ほとんど症状はなく、デクラークさんは隔離から2週間で無事に回復しました。
ただ、残念ながらこの施設では、感染者のうち4人が亡くなっています。
当初、デクラークさんの家族は最悪の事態を想定していました。
しかし、敬虔なカトリック信者であるデクラークさんは、隔離された施設内でロザリオを手にして神に祈りを捧げ続け、ついにウイルスを屈服させたのです。
この「冒険」から無事に帰還したデクラークさんに対して、家族がつけた新しいニックネームは「新型コロナウイルスを追っ払った105歳の鉄の女」でした。
この2人の高齢女性には、明らかな共通点があります。
それは「神への信仰心が篤く、自分の人生に自信をもっていること」です。
このようなポジティブ思考を持てる人は、体の免疫システムがもつ抗ウイルス力が比較的健全であることが知られています。
逆に、他人への怒り、悲しみ、恐怖のようなマイナスの感情は、健康にとっても弊害があると言われています。
ワクチン接種ばかりが強調される昨今ですが、本当にその考えは適切なのでしょうか。
あるウイルス学の専門家は、「人間が本来もつ免疫力は、実はワクチンより強い。それを発揮させる鍵は、日頃の心の状態にある」と言います。
この新型コロナウイルス(中共ウイルス)の感染拡大のなかで、多くの人はワクチン接種にすべての希望を託してしまい、自分の免疫力を育てることを忘れているのではないか。
もしそうだとしたら、私たちは、そこから認識を改めませんか。
ヨーロッパのウイルス学と伝染病の専門家で、バイオテクノロジー会社の首席科学者である董宇紅博士は、「人の免疫システムは、ワクチンの作用よりはるかに重要である」と指摘しています。
体がもつ免疫機能が十分に確立されていれば、たとえ変異種ウイルスであっても、それを死滅させることができると董博士は言います。
董博士はまた「新型コロナウイルスに感染して、すぐに亡くなった若者がいます。若くて、他の疾患がないように見えても、新型コロナウイルスの感染によって、体内の隠れた危険が呼び起こされたのです」と説明します。
そこで必要になるのが、免疫力を高めるための「鍵となる鍵」です。
董博士は、免疫力を高める方法は「バランスのとれた食事、規則的な睡眠、適度な運動」などの一般的によく言われる生活習慣の改善だけでなく、「他人に対する誠実さ、寛容さ、優しさを維持すること。そうした善良な心をもつことが、中共ウイルスに対抗する免疫力を強めるのに役立つのです」と述べます。
そう言えば、ウイルスを見事撃退した「100歳超えのお二人」も、まさに信仰心に篤く、善良で利他的な心を持っていた人でした。
つまりは、その長寿が証明するように「病気になりにくい人」だったのです。
(文・李小奕/翻訳編集・鳥飼聡)
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