【歌の手帳】めぐり逢ひて
めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に雲隠れにし夜半(よは)の月影(新古今)
歌意「七月(ふづき)十日のころ。久しぶりに、幼馴染みに会うことができた。それにしても、さっき目にしたのは、懐かしいあの人だったのかしら。はっきり見分けもつかぬうちに、帰ってしまったわ。夜半の月が雲に隠れるようにして」。
紫式部(970~1016頃か)の作。「さては紫式部。昔懐かしい殿方と再会か」と思ったら、会ったのは「女友だち」でした。もう少し長く話したかったけど、彼女は「夫が待っているので」と言って、早々と帰ってしまったようです。
あ、「夫が待っているので」の部分は私の想像です。ただ、歌中ににじむ紫式部の名残惜しさは、そこからくるのではないかな、と思うわけです。
(聡)
(読者の皆様へ)下のコメント欄へ、ご自作の「短歌」「俳句」をお寄せください。歌にまつわるお話も、ぜひお書き添えください。皆様とともに作り上げる、楽しいコーナーにしたいと願っております。なお、狂歌や川柳は、また別の機会とさせていただきます。お待ちしております!
関連記事
内なる不満を見つめ、愛を与える方法を通じて、心の癒しと新たな可能性を見出すヒントをご紹介します。
最新研究が脳損傷患者の意識の可能性を示し、医療や家族の対応に新たな光を当てます。
GoogleのAI「Gemini」が大学院生に不適切な発言をし、AI技術のリスクが改めて問題視された。企業の責任が問われる中、AIの安全性や倫理が注目されている。類似の事例も増え、技術の普及とリスクのバランスが課題となっている
健康な心血管を保つための食事、指圧、運動の実践方法を解説。心臓病予防のヒントが満載です!
専門医が語る乳がんリスクの主な要因と予防のポイントを解説。生活習慣の見直しで健康を守りましょう。