台湾の漢方医師・呉國斌氏が紹介する「6種のダイエット食」は、日本でも入手可能な食材を日常の食事のなかに組み入れることで、健康を保ちながらダイエット効果を上げていくというものです。では、その6種の食材とは、どんなものでしょうか。
1 冬瓜(とうがん)
冬瓜(とうがん)は、名前だけ見ると冬野菜かと誤解しやすいのですが、ウリ科の夏野菜。つまり、これからの暑い季節が旬となる、うれしい野菜です。
夏に収穫した冬瓜を、蔕(へた)を上にして、風通しの良い場所に立てて保存すると数カ月はもつと言われ、冬になっても食べられるところから「冬瓜」の名がついたとされます。
冬瓜は、体内の熱を逃がすことで、ダイエットに役立ちます。カロリーが低いので、たくさん食べることができます。味はほのかに甘く、利尿、消痰、清熱解毒の効果があります。
特に肥満の人は、体内の熱が高いので、冬瓜を食べることが薦められます。
2 小豆(あずき)
小豆を用いた減量は、浮腫(むくみ)を伴う肥満患者に効果的とされます。
小豆は、脾臓、心臓、小腸などにはたらき、利尿作用、腫れものを減退させる作用、解毒作用を現します。六朝時代の著名な医学者である陶弘景は、小豆による減量治療を行ったところ、水腫を伴う肥満の患者に特に効果があったといいます。
3 蓮の葉
蓮の葉を煎じてお茶の代わりに毎日飲むことや、蓮の葉と米を煮た「蓮の葉粥」を食べることも、良いダイエット効果があります。
明代の李時珍による薬学書『本草綱目』にも「荷葉服之、令人痩劣(蓮の葉を服用すると人は痩せる)」という記載があります。
ある人が、干したハスの葉を煎じた「蓮の葉茶」を毎日飲み、蓮の葉でお粥を煮て食べたところ、3ヶ月で体重が明らかに減ったといいます。
4 茶の葉
茶には、頭をすっきりさせるとともに、去痰、消化促進、利尿など各種の良い作用があります。現代の研究でも、茶葉のもたらす作用は、血中コレステロール濃度を下げ、高脂血症を予防し、改善することが証明されています。
台湾では、プーアル茶とウーロン茶のダイエット効果が高いとされており、「ダイエット茶」の別名でも呼ばれています。
5 昆布
昆布(こんぶ)は、大陸中国では一般に「海帯」と言いますが、台湾では日本語から入った「昆布(クンブ)」という名称も使われます。
昆布は肝臓、胃、腎臓の経絡に入って、去痰や利水(排尿や発汗を促す)作用を現しますので、減量やダイエットにも役立ちます。
特に、昆布に含まれるヨウ素は、甲状腺機能の低下が関係する肥満によく作用して、改善を促します。
6 海藻類
海藻類には血中脂質を下げるはたらきがあります。
これらの食材を日常の食事に多く取り入れることで、健康的に痩せる「理想的なダイエット」を実現できます。
(文・呉國斌 翻訳編集・鳥飼聡)
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