大紀元エポックタイムズ・ジャパン

【歌の手帳】五月雨のころ

都だにさびしかりしを雲はれぬ吉野の奥の五月雨のころ(新葉集)

歌意「五月雨(さみだれ)のころ。雨雲の晴れないこの季節は都にいても寂しいものだが、吉野の行宮(あんぐう)にいる今は、なおさら寂しさがつのることだ」。

後醍醐帝(1288~1339)の作。鎌倉幕府を倒して自ら政治を行う建武(けんむ)の新政を建てたものの、足利尊氏と対立して戦いとなり、これに敗れます。廃帝となった後、奈良の山深い吉野に行宮を開き、大覚寺統の南朝を樹立します。

王莽(おうもう)を倒して漢王朝(後漢)を復活させた光武帝(こうぶてい)に因み、その年号である建武(けんぶ)にあやかった建武の新政でしたが、都を遠く離れた後醍醐帝の御心は、梅雨空のように寂しく晴れないものでした。

(聡)

 

(読者の皆様へ)下のコメント欄へ、ご自作の「短歌」「俳句」をお寄せください。歌にまつわるお話も、ぜひお書き添えください。皆様とともに作り上げる、楽しいコーナーにしたいと願っております。なお、狂歌や川柳は、また別の機会とさせていただきます。お待ちしております!

関連記事
朝食で脂肪を減らすための7つのポイントを紹介。冷たい食べ物や過度な炭水化物を避け、健康的な食事で無理なく体重管理を実現しましょう!
人気の「バズりお菓子」が引き起こす健康リスクとは?腎臓専門医がワックスキャンディーやコンニャクゼリーの危険性、飲酒の影響を解説。
膝の痛みを和らげるための簡単で効果的なエクササイズを紹介。変形性関節症や膝関節痛に悩む方々に役立つリハビリ法と食事のアドバイスをお伝えします。
腸内細菌がビタミン生成をサポートする驚きの事実とは?サプリメントなしで栄養不足を解消する方法を紹介。腸内環境を整えることで健康を改善し、慢性疾患を予防する可能性について学びましょう。
家族で楽しく学べるイソップ物語。お腹をすかせた牛たちに対して、犬が取った行動とは?