チベットの光 (48) 俗塵を超えた悟り
ミラレパは、師父の面前に膝まずくと涙を流し、合掌して自らの中で悟った法理を師父に話して聞かせた。
「師父、師母!あなたがたの比類なき慈悲と加持に感謝し、さらに弟子としてその恩得を感じます。今、私は自分の中で悟りに至った法理をお聞かせいたします」
「われわれはこの肉体の身にあって、業力と執着で充満していますが、福徳があり善良な人については、値のつけられぬほど貴重な、宝のような宝船だとみなしています。この船を操ってこそ、生きるか死ぬかのこの大河の中で、彼岸に到達することができます。これに対して、反対に悪いことをする人は、この人身があってこそ却って罪悪の淵源に落ち込んでいきます」
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